保育士をしていた頃、不思議に思っていたこと。
保育園は、集団で生活するところです。
基本的に、
「保育士一人に、複数の子ども」
という、構成です。
クラスの子ども達などに、呼び掛ける時、
「みんな」とか、
「みなさん」とか、
「おともだち」とか、
ついつい、当たり前のように、使っているのですが、
あれ、子どもは、「自分の事だ」ってわかっているのかな?ってこと。
『「みんな」の中に、自分が含まれる』
『「みんな!」って呼ばれたら、自分も返事する』
っていう感覚、いつ頃から生まれてくるんだろう?ってこと。
4,5歳にでもなれば、集団生活にも慣れ、理解していると思います。
テレビ番組でも、
体操のお兄さん・お姉さんや、アニメキャラクターなどが、
「テレビの前のおともだち」とか、
「みんな!また見てくれよな!」とか、
呼び掛けてきますよね。
そういう経験も含めて、わかってくるのかな、とは思います。
でも、例えば、1歳で保育園に入園したきた子どもの場合。
家では、「○○ちゃん!」と、名前やあだ名で呼ばれているはず。
「みんな!」なんて、呼び掛けられたこと、ないですよね?きっと。
なのに、保育園に来たら、
「みんな、手を洗ったかな?」
「みんなで、お散歩に行こうね。」
「みんな!お給食の時間よー」だって。
「○○ちゃん」は、自分のことって、わかるけど、
「みんな」って、誰?って、思っているんじゃないかと。
自分が呼ばれてる、
自分に話しかけてる、って、わからなくても、無理ないよね。と。
だから。
「みんな、手を洗ってね」と言われて、
洗っていない子がいても、むやみに怒るものじゃないよね。
「○○ちゃん、手を洗おうね」って、
もう一度、言ってあげるべき。
「みんな!走っちゃダメ!」なんて言ったって、
ムリかもね。
「○○ちゃん、止まって!」って、言うべきかも。
保育園は、小さな子どもも、集団生活をするところだから、
家庭から、初めて社会へデビューする場だから、
丁寧に、少しずつ、わかってもらえればいいはずだよね。
なーんて、思ったりしていたわけです。