平尾台に向かうとき、気になっていた

観音山(標高231m)に行ってみました。

観音山9合目には、胸の病気にご利益があるという

胸の観音が鎮座しています。

小松ケ池に棲む大蛇の毒気により、

胸をいためて命を落とした姫の霊を祀った観音様です。

 

 

(現地解説板より)

胸の観音由来

今を去る千年の昔、延永(行橋市延永)に

一人の心優しい長者あり。

この長者弥生、五月、早苗という3人の姫あり。

いずれも容貌うるわしく、

特に末娘の早苗姫は信心深く

特に観音を信仰せり。

延永長者の持田は、「表千町裏千町」といわれ、

垂仁天皇の御世に築かれた小松ヶ池(勝山町池田区)

の水によりうるおされてきた。

この小松ヶ池は七流七谷あり、

当時はうっそうたる森にかこまれ

昼尚暗く近づく人もなく

七尾の大蛇棲み、里人だれ一人として

怖れ近づく者がなかった。

ある年の晩春、大旱魃で長者の持田はおろか

全部まったく田植えができず

長者は村人と相談の末、小松ヶ池の

竜神谷に行き、竜神に雨を乞い、

「もし雨をふらしたまわらば、わが三人娘のうち

一人を差上げよう」と誓い、

長者が帰途につくと小松ヶ池に竜巻が起り

沛然と豪雨となり、数千町歩の田も

たちまち田植えができたが、

長者は竜神への約束を果たさねばと心を痛めた。

この時、末娘の早苗姫は困り果てた長者に

「人柱のお役目は私が引受けましょう」と

乳母のおしずを伴い

多くの百姓達に見立てられ(現在

見立という部落あり)

小松ヶ池に向い、竹のヤグラに端座し

香を焚き竜神が現れるのを待った。

案にたがわず池中に荒波が立ち

鏡の様な眼をランランと光らせた大蛇が現れ

姫を一呑みせんと襲いかからんとしたこの時

姫は観音経を読誦し一巻を読み終るごとに

木綿針を綴じ池の中に投げ入れること八たび

経巻を呑みし龍神は、観音経の法力と

針の痛手に成仏せり。

早苗姫は乳母にうながされて帰途につき、

鹿ヶ峯の山頂「現在の胸の観音を祀りし所」に

着きしかるも、にわかに胸の痛みを覚え、

乳母の手厚い看護のかいなく次第に力つき

臨終も迫りし時、「われ観音に救われ、

今また来迎をうけ仏となる。

向後われを念じる者は万病万難を免れるべし」と

一言残し静かにこの世を去れり。

村人はその慈悲に満ちた霊を岩窟(日本一の大岩)

の中に安置し、「胸の観音」と称えて信仰し、

今日に至れり。

尚奥の院は小松ヶ池に千年の修業を積みし

龍神を祀りし洞あり。

合掌

(以上、解説終わり)

 

 

長者は小松ヶ池の大蛇に、

姫を差し出しました。

 

どなたか私の大蛇に

おねーちゃんを差し出してくれませんか?

 

合掌

 

 

 

観音山頂

 

 

 

 

#胸の観音 #観音山