朝倉市三奈木の高台に造られた住宅地「美奈宜の杜」
の一角に美奈宜の杜温泉「美奈宜の湯」があります。
美奈宜の湯の泉質は、PH9.8のアルカリ性単純温泉で、
循環させない、源泉かけ流しです。
その三奈木で有名なのは、
美奈宜神社と三奈木黒田家です。
まず美奈宜神社は、神功皇后ゆかりの式内社です。
神功皇后は喰那尾山(栗尾山)に陣を敷き、
白髪山を本城とする羽白熊鷲を討ちました。
その神功皇后伝説に関係する古社です。
そして三奈木黒田家は、福岡藩の筆頭家老を勤めた家柄です。
分家の末裔には、犬鳴に関係のある加藤司書がいます。
初代黒田(本姓加藤)美作一成は、
下座郡三奈木1万6205石を領した重臣筆頭です。
現在でもよくある話ですが、
カリスマ創業者(黒田家の場合は黒田如水)を支えたブレーンと
2代目(黒田長政)・3代目(黒田忠之)が対立します。
黒田家では、藩主と一門・重臣の対立が激しく、
黒田長政と対立した後藤又兵衛(真田丸の登場人物)、
黒田忠之と対立した栗山大膳(黒田騒動)が代表的な例です。
大河ドラマ軍師官兵衛の登場人物の子孫は、
ほとんどが追放、逐電、断絶、大幅減封になっています。
栗山善助(濱田岳)、母里太兵衛(速見もこみち)、
井上九郎右衛門(高橋一生)、黒田兵庫助(植木祥平)、
黒田休夢(隆大介)の子孫も、そうなっています。
鷹取城の関係でも、万石取の母里太兵衛の子、左近友利は追放、
のち子孫は700石、手塚孫太夫は断絶です。
そんな中で三奈木黒田家は、
明治まで家老としての地位を保ち続けました。
したたかな一族ですね。
美奈宜の杜温泉美奈宜の湯