今こうして言葉を書いていることがもしかしたら何百年後、何千年後かの“何か”に繋がるかもしれない。
すべての事は繋がっている。
人は決して一人では生きていけない。
今の自分があるのだって自分の力だけではないのだ。
今日誰かが木陰で休む事ができるのも、もしかしたら何百年も昔に誰かがそこに種を植えたからなのかもしれない。
見えなくてもすべては繋がっている。
いつかどこかで必ず誰かと繋がって僕も僕でいることができている。
いつかどこかで必ず誰かと繋がってあなたもあなたでいられているのだ。
たとえ辛いことがあったとしても、その辛さのおかげで幸せになれるかもしれない。
たとえ今、悩み事を抱えていたとしても、その悩みのおかげで成長することだってできるかもしれない。
そう、すべては“おかげさま”
人はつい「自分ばかり」に気を取られて周りへの感謝の気持ちを忘れてしまう。
でも僕たちが存在しているのは、すべての繋がりがあったからこそ、だ。
そう、すべて「おかげさま」なんだ。
上所重助さんの詩に「おかげさま」というのがあるので紹介したい。
おかげさま
夏が来ると「冬がいい」と言う
冬が来ると「夏がいい」と言う
太ると「痩せたい」と言い
痩せると「太りたい」と言う
忙しいと「暇になりたい」と言い
暇になると「忙しい方がいい」と言う
自分に都合のいい人は「善い人だ」とほめ
自分に都合が悪くなると「悪い人だ」とけなす
借りた傘も雨が上がれば邪魔になる
金を持てば古びた女房が邪魔になる
所帯を持てば親さえも邪魔になる
衣食住は昔に比べりゃ天国だが
上を見て不平不満の明け暮れ
隣を見て愚痴ばかり
どうして自分を見つめないのか
静かに考えてみるがよい
一体自分とは何なのか
親のおかげ
先生のおかげ
世間様のおかげの固まりが自分ではないか
つまらぬ自我妄執を捨てて
得手勝手を慎んだら
世の中はきっと明るくなるだろう
「おれが」「おれが」を捨てて
「おかげさまで」「おかげさまで」と暮らしたい
上所重助
とても考えさせられる詩である。
自分の心を見つめなおし、もっと心を磨いていこう。今という瞬間を少しでも笑顔で明るく過ごし、未来に生きる子どもたちへと繋げていこう。
すべては「おかげさま」なのだから。