「世間に迷惑をかけたらダメだよ!」
「人様に迷惑をかけたりするんじゃないよ!」
こんなふうに僕たちは幼い頃から、
「世間や他人に迷惑をかけてはダメだ」
と言われて育った。
確かに意図的に迷惑をかけたり、
無用に迷惑をかけるのは良くないと思う。
しかしよくよく考えてみればわかる事だけど、
誰もがみんな誰かに迷惑をかけながら
生きている。
そう、人は誰もが迷惑をかけて生きているのだ。
「世間や他人に迷惑をかけない」という考え方は、
美徳と思われがちだが一歩間違えると
束縛にしか繋がらない。
なぜなら「迷惑をかけるな!」を言い換えると、
「自己主張なんかしないで空気を読め!」
って意味にもなってしまうからである。
そうなると他人からの視線ばかり気にして、
誰かの迷惑にならないようにと
「枠(わく)」におさまろうとしてしまう。
そうじゃなくても僕たち日本人というのは、
人を不快な気分にさせる人の事を
「迷惑なヤツだ」とする傾向にある。
だから他人がやった行為で自分の気分が悪くなれば、
「あいつは迷惑なヤツだ」とまでなったりする。
それを気にして生きてしまうと委縮してしまい、
今度はなんの挑戦も行動もできなくなってしまうだろう。
何か行動するって事は必ず何かの迷惑になる。
いちいちそんな事を気にしていては、
自分らしく生きる事なんてできない。
そもそもみんな迷惑をかけて生きているのだから、
本来は誰もが「お互いさま」なんだよ。
だから他人に対して寛大な心を持ちながら、
自分もつまらない考えに縛られずに生きよう。
たとえ何かに挑戦したり
行動したりする事で不快になる人がいたとしても、
僕たちは誰かに迷惑をかけないために
生きているわけではないのだから。