物事を正しく判断するという事は、
○か×かの一つの答えを出す事ではない。
なぜなら、正しさや間違いなんてものは、
そう簡単に割り切れるものではないからだ。
「これは正しいけど、
これは正しくない」とか、
「これは絶対に正義で、
これは絶対に悪だ」とか…
僕たちはつい「たった一つの答え」を出そうとし、
それ以外の答えに「×(バツ)」をつける。
そうすると違った面から目を背ける事になり、
偏った考え方になってしまうのだ。
しかし、あらゆる事に両面がある。
いかなる物事にも必ずと言っていいほど、
否定すべき面もあれば
肯定すべき面もあるものなのだ。
それを冷静に見極める事が大切なのだ。
戦争を起こす人たちというのは、
自分たちの信じる正義で行動する。
だけど誰かにとっての正義は、
誰かにとっては悪であり、
誰かにとっての悪は時に、
誰かにとって正義になったりするのだ。
「正義」とは何だろう?
「正義」という名の刃で誰かを傷つけていても、
それは「正義」だから許されるのだろうか?
人間は自分の中で「悪」だと感じる存在を責め、
時に残酷なほどの攻撃性を見せる。
人間というのは「自分は正しい」
という思いが強くなればなるほど、
自分の中の攻撃性に盲目になるものだ。
もちろん、自分の正義の目標は、
自分の中でおおいに持てばいいのだ。
だけど、その正義の刃で誰かを裁く時には、
慎重になったほうがいい。
なぜならお互いの間にあるのは違いであって、
それは「間違い」ではないのだから。
だからいつでも冷静に物事の両面を見ながら、
自分の正義に囚われすぎないように気を付けよう。
あらゆる事に両面があり、
見る角度が変われば
見える景色も違ってくるものだから。