漁師とビジネスマン | 中村幸也オフィシャルブログ「自由に生きるのに遠慮はいらない!」

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2018年6月に大阪から沖縄に移住してきた自由人。心理カウンセラー。「あきらめる勇気」の著者。『元不登校YouTuberゆたぼん』のパパ!

メキシコのある田舎町。
海岸に小さなボートが停泊していました。
 
メキシコ人の漁師が小さな網に、
とても生きがいい魚をとってきました。
 
 
それを見たアメリカ人旅行者はこう尋ねました。
「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの?」
 
 
すると漁師は「そんなに長い時間じゃないよ」と答えます。
 
旅行者が「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。
おしいなぁ」と言うと漁師は、
「僕と家族が食べるにはこれで十分だ」と言いました。
 
「それじゃあ、余った時間でいったい何をするの?」
と旅行者が聞きました。
 
漁師は「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。
戻ってきたら子供と遊んで、女房と昼寝して、
夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…
ああ、これでもう一日終わりだね」
 
 
すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言いました。
 
 
「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、
きみにアドバイスしよう。
いいかい、きみは毎日もっと長い時間、漁をするべきだ。
 
それで余った魚は売る。お金が貯まったら大きな漁船を買う。
そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。
 
その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。
やがて大漁船団ができるまでね。
 
そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。
自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。
その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し、
ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。
 
きみはマン ハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ。」
 
 
それを聞いていた漁師は、こう尋ねました。
「そうなるまでにどれくらいかかるのかね?」
 
 
「20年、いやおそらく25年でそこまでいくね」
旅行者が答えます。
 
さらに漁師が「それからどうなるの?」と尋ねると、
 
「それから?そのときは本当にすごいことになるよ。」と旅行者はにんまりと笑い、
「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ。」と言いました。
 
「それで?」と再び漁師が尋ねます。
 
「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、
日中は釣りをしたり、子供と遊んだり、奥さんと昼寝して過ごして、
夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごすんだ。
 
どうだい?すばらしいだろう。」
 
 
もし、あなたが漁師なら、
どうしますか?