いま、どうして原稿書きを放り出して、
他のことに夢中になっているのかという話。
アメリカのテレビドラマを集中してみている。
『LOST』。
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『LOST』はものすごいドラマだ。全6BOX。
第一巻(シーズン1)のあらすじ。始まりはこうだ。
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シドニー発ロサンゼルス行きオーシャニック815便のボーイング777-200型機が南太平洋の島に墜落。48人の生存者は救助隊が来ると楽観視しているが、夜になると怪奇現象が起き、怯える者も少なくなかった。ジャングルにはホッキョクグマが生息するなど不可思議な事が多い。生存者には、優秀な外科医として皆を助けヒーローとなりリーダーともなったジャック、殺人犯として護送中のケイト、詐欺師でトラブルメーカーのソーヤー、引き取ったばかりの息子ウォルトとの関係がうまくいかず島からの脱出を切望するマイケル、父親にだまされ腎臓を取られたうえ下半身不随にまでなったが墜落後なぜか健常体となりサバイバル能力を発揮するロック、元イラク軍人で通信に詳しいサイード、ロックについていくブーン、韓国人夫婦のジンとサン、等がいた。
ロックとブーンはイノシシを狩りつつ冒険をしている内に謎のハッチを発見するが、どうしても開けられない。樹上に擱座している双発小型飛行機も発見したが内部捜索中に機体が地表に落下しブーンは死亡した。一方、サイードはソーヤーを拷問した自責の念から島を一周する単独行に出るが、ジャングル内で16年前に遭難したフランス人女性ダニエル・ルソーに遭遇する。ある日、島の奥地から黒煙が上がるのを皆で目撃すると、ルソーが「他の者たち」がやってくると警告する。その他の者たちから逃れる方法としてハッチの中に身を隠すことを考えた一同は、『黒い岩』の場所からダイナマイトを持ってきて爆破し、ハッチを開けることに成功する。しかし、思った以上に底が深く井戸のようになっているため中に入ることができない。中に入ることをためらうジャックとハッチの内部に異常なまでの好奇心をみせるロックが対立することになる。一番島を出たがっているマイケルは、筏を造り脱出を試みる。4人しか筏に乗れないことから誰が筏に乗るのか揉めることになるが、最終的にはマイケル、息子のウォルト、ソーヤ、ジンの4人が乗船する。そして出航に成功するが、小型哨戒船に乗った謎の集団の襲撃を受ける。…………。
とにかく話のスケールが大きく、しかも緻密。
アメリカのこういうものを作る業界の力を如実に感じている。
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日本のチャチなテレビドラマなんか、見る気がしない。
日本のテレビ自体もCMだらけで、どうにもならなくなっている。
訳のわかんない芸人や芸能人だらけで、見る気がしない。
その話はまだどこかでする。
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『LOST』はとにかく、物語として長大なくせに、
ドラマツルギーがぎっちり詰め込まれている。
このドラマがアメリカで作られたのは
2004年からのことで6年越しだったらしい。
世界中で大ヒットした。
私はもうずいぶん前にレンタルで途中まで見たのだが、
千川にあったビデオショップが潰れてしまい、
途中までしか見ていなくて、物語の筋書きも忘れていた。
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『LOST』は全部で6セクション。全部で六巻に分かれている。
第一巻 全部で25話。
第二巻 全部で24話。
第三巻 全部で23話
第四巻 全部で14話。
第五巻 全部で17話。
第六巻 全部で18話。
これを全部合わせると、121話。
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1話が45分構成だから、これを全部合わせると約90時間。
第一話から最終話までぶっ続けで見て、90時間かかる。
ということは四日間近くかかるということだ。
これにハマってしまって、全編をなん度も通して見返している。
物語の幅は広く、しかも深い。あらゆる要素が詰まっている。
わたしも毎日、料理とか買い物とか株の運用とか書籍の整理とか、
入浴や睡眠も必要だし、ノートに短い記録もしなければいけない。
あれこれやらなければならないことがいろいろあるから、
ビデオを観られるのは一日に4〜5時間。
一回見通すのに20日くらいかかる。
見始めたのは五月の十日ごろから。
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いま、3回目を見ている途中。疲れる。
ブログを書く余裕もあまりない。
『LOST』は構成がめちゃくちゃに複雑で、至る所に伏線があり、
三度見してわかる新発見もある。こんな経験は初めてだ。
打ちのめされながら見ている。とにかく面白い。
ものを作ることについて、いろんなことを考えさせられる。
このドラマのおかげで、仕事の手がつかない。
『LOST』は多分、ビデオショップにまだあるのではないか。
ないかもしれないけど。Amazonで売っている。
とにかく面白い。
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興味があったら、観てみてほしい。