さなぎがアゲハチョウになるように、
生まれるものがあれば、死んでいくものがある。
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カタツムリのカタコが死んでしまった。
彼女が私たちの家族に仲間入りしたのは一昨年の11月。
こういう経緯だった。
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実はいま、住んでいるマンションが改修工事で、
我が家のベランダは小さな植物園になっていて、
花木がたくさん並んでいるのだが、
これを別のところに移動させて、外面の補修を
してもらっている。その時、汚れたカラの植木鉢を
バスルームに持ち込んで洗ったら、その植木鉢に
住み着いていた小さなカタツムリを見つけた。
…………
娘がピンセットで拾ってきて、カットフルーツの入っていた
プラスチックの透明ケースに入れてレタスのかけらを入れて
飼い始めた。それが最初、小豆くらいの大きさだったのが、
レタスの葉っぱや白菜、カリフラワーの葉っぱなどを食べて
透明なプラスチックのケースの中で、そこらじゅうに
ゴマつぶのような小さなウンコをしながら元気に動き回っている。
飼い始めてから2週間ぐらい経つのだが、時々、スプレーでお水を
シャワーしてあげる。リビングのテーブルの上に住んでいるのだが、
それがあっという間に大豆くらいの大きさになった。
わたしたちはこのカタツムリにカタコという名前をつけてあげた。
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これが一昨年の12月に書いたブログ。
そのあと、カタツムリは3匹になった。
こういう事情。
……………
最初のカタツムリはカタコという名前。
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その後、年があけてからだが、
システムキッチンのはじっこに置いてあった砥石の裏で別の一匹を発見。
どうやって、こんなところに辿り着いたのか、
下水道を辿ってここまでやってきたのか、
出自がわからないので、ナゾ美という名前をつけて
カタコと一緒に飼い始めた。
そして、このあと、改修工事が終わったペランダに置いてあった
からの植木鉢の中で、死にそうになって(死にそうに見えた)
干からびている、新しいカタツムリを見つけた。
この子も助けてあげる事にして、新発見なので
シンコという名前をつけて、カタコたちと一緒に飼い始めた。
カタツムリの家族は三匹。
カタコとナゾ美とシンコ。
わたしたちも家族は三人。
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これが、去年の春に書いた記録。
それから数ヶ月後に三匹のうち、一匹死んで、
その後、また一匹死んで、残ったのは一匹だけ。
どのカタツムリが死んでしまったか、わからなかった。
多分、カタコが生き延びたのだと思って、エサをあげ、
水をかけてあげて、一年あまりメンドーみつづけた。
そして、一匹だけがいままで生きていたのだが、
先日、レタスに水をあげすぎたのか、レタスが腐ってしまい、
その中で、カタコが死んでしまった。
かわいそうなことをしたと心が痛い。
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自然界でのカタツムリがどれくらい生きるか、
正確なことは不明だが、寿命が一年くらいだと聞いた。
それからすれば、カタコは一年半生きた。
不手際で死なせてしまったが、心のどこかに
カタツムリの死ぬことにまで感情移入できないよ、
そんな思いもある。それでも、彼女のために、
マンションの庭の草木の生い茂る片隅にお墓を建ててあげた。
カタツムリに冥福があるかどうかわからないが、
カタコの冥福を祈った。
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原稿書きに専念せず、余計なことばかりしている。
歳をとって、ものを書くエネルギーが落ちている、
それを感じている。
なんとかしなければと思っている。
今日はここまで。