しばらくぶりに城北公園を散歩した。
桜の花が満開。見事なものだ。
チューリップの花も咲いていた。
たぶん、この時期は東京が一番美しいころではないか。
☆
桜の花言葉はいくつかあり、まず「精神の美」、
そして、「優美な女性」「純潔」「あなたに微笑む」などだという。
優美な女性といって、思い出す幾人かのひとがいるが、
わたしは桜の花言葉には
宿命とか運命という言葉が似合うような気がする。
鎌倉時代の歌人、西行の晩年の作品だという。
「桜の花の下にはたくさんの死が埋まっている」
そういったのは確か、昭和の小説家、坂口安吾。
みんな、お花見で楽しそうだったが、
わたしはなんとなく、神妙な気分で
咲き乱れる桜の花の花影を歩いていた。
☆
木滑さんの本を作り終わった。
これが新しい本『木滑さんの言葉』の装丁。
達成感と虚脱感と両方が混ぜこぜになった気分。
今度の本は多分、いろんな人から批判されるだろう。
特に、元マガジンハウスに勤めていた人たち、
そういう批判を覚悟で、書いた本。
とにかく、この本を書かなければ、前に進めなかった。
Fin.