日本共産党千葉市議団は、2020年度の千葉市一般会計予算の組み替え動議を提出し、野本信正市議(若葉区)が、日本共産党市議団を代表して提案理由の説明を行いました。

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1 組み替えを求める理由
 新年度予算は、一般会計 4,636億円前年度比26億円増、消費税交付金32億円増であり、これらの財源を使って、地方自治法の本旨「住民福祉の増進」、千葉市基本構想の理念「人間尊重、市民生活優先」の予算にすることであります。

2 組み替える予算について
 新年度福祉カットの中、子どもルーム利用料値上げ、放課後子ども教室・子どもルーム一体型事業利用料、延長保育料の合計 1億8,200万円を中止して子育て支援を進めます。
 また、真に必要な福祉を削り他の福祉に充てる「質の悪い福祉カット、市民いじめ」を中止する。心身障害者福祉手当カットを元に戻す。在宅介護オムツ支給を10倍にした所得制限改悪を元に戻す。生活保護世帯下水道使用料減免廃止を元に戻す。小中学校エアコンの電気代確保のため、子ども医療費負担を調剤薬局でも行なわせて負担を2倍にする、以上、4事業を元に戻して合計5億951万円のカットを中止します。

 熊谷市長は、財政健全化を理由に10年間で、市民生活・福祉を約150億円も削ってきたが、最近は、真に必要な福祉を削ることを平気で行なっています。とりわけ、子ども医療費窓口負担を2倍にすることは、小中学校エアコンを設置してやったのだから、電気代を子どもに払えともいえるもので、子どもの世界に分断を持ち込み、子育て支援に逆行し、しかも、千葉県内では千葉市だけという子どもいじめであります。
 一方で大型開発は(仮称)千葉公園体育館整備、(仮称)千葉公園ドーム整備、中央公園・通町公園連結事業強化、千葉駅東口地区市街地再開発、新千葉2・3地区第1種市街地再開発、幕張新都心拡大地区新駅設置、稲毛海岸公園のリニューアル、蘇我スポーツ公園の整備、新庁舎整備の9事業の新年度予算は、前年度繰り越し明許額と補正予算額を含む、合計は87億5,751万円で、前年度56億3,572万円に比較して、31億2,000万円の増額となっています。
市民に切実な事業を削る「質の悪い福祉カット」で5億円カットし、大型開発には31億2,000万円増加する予算は、文字通り、大型開発優先、市民生活福祉カットそのものであります。大型開発9事業の新年度予算前年度比31億2,000万円の増です。
 合計87億5,751万円の約7%を減らして福祉に回せば「質の悪い福祉カット」約5億円は中止することができます。さらに、不要な事業を精査し、急がなくてよい事業を遅らせて財源を確保します。

3 組み替える事業と財源
(1)対象事業所に記されている事業
 災害に強いまちづくりの前進、地球温暖化防止策・容器包装プラスチック資源化に踏み出す、交通困難者・高齢者に外出支援デマンドタクシーの社会実験、学校給食費当面第3子無料化等に振り向けるなどを行います。
 以下、記載のとおりであります。

(2)組み替えの財源
 大型開発9事業87億5,751万円、国・県などの事業に、また、国直轄事業負担金、県事業負担金の是正や、不公平扱いを受けている県単独事業補助金の公平な支給を求めます。資本金10億円以上を超える法人に対する市民税均等割の制限税率を適用します。これらにより財源を確保します。
 以上、記載されている財源総額140億4,070万円中、補助金を差し引いた金額を組み替え財源にします。
 
 以上、提案した動議に基づき、予算の組み替えを行い、市民生活優先の予算にすることを求め、提案理由の説明を終わります。

【予算組み替え動議のデータはこちら】2020yosankumikaedougi.docx