一般質問からだいぶ経ってしまいましたが、病院行政についての質問と市の答弁です。特に美浜区民や花見川区南部の地域にとっては死活問題となります。今後、勉強会も含めて、自治体病院のあり方などについて深めていく予定です。

【佐々木ゆうき】
 千葉市の海浜病院と青葉病院は、救急医療、血液内科、精神科、小児・周産期医療、地域災害拠点病院など、不採算と言われる医療・政策的医療・を担い、市民のための医療機関としての役割があります。6月議会では市民の声をもとに質問を行い、千葉市も「美浜区を中心とした地域的な医療ニーズにも対応していることは十分認識している」との見解を示しました。そうした市民の医療ニーズに応えられる市立病院の医療体制の充実を願い、再度質問を行うものです。
地域では内科などの診療所が医師の高齢化や継承が出来ずに閉鎖する事例もあり、海浜病院の近くでは診療所が減少傾向となる地域もあります。まさに、総合病院としての役割を持つ海浜病院の充実が求められていると考えますが、医療機関の減少について見解を伺うものです。お答え下さい。

【病院局次長】
 地域医療の確保に貢献できるよう、引き続き、海浜病院が市立病院としての役割を担っていく必要があるものと認識しております。

【佐々木ゆうき】
 2017年度決算では、累積欠損金が約81億円に達したことが示されました。この金額だけを見て、経営改善を図ることは慎重にしなければなりません。今回の累積欠損金の状況について市はどのように捉えているのか。今後の経営改善への影響について伺います。

【病院局次長】
 累積欠損金が拡大したことについては、大変厳しい経営状況であるものと認識しておりますが、民間医療機関では提供が困難な高度医療や不採算医療を担うという公立病院の重要な役割を踏まえ、さらなる収益の確保と費用の削減に取り組み、経営の改善に努めて参りたいと考えております。

【佐々木ゆうき】
 累積欠損金、赤字を抱えては職員のモチベーションも上がりません。住民から信頼されるように、職員が一丸となって、この課題に取り組むとともにどのように改善していくのか、伺います

【病院局次長】
 現在、両市立病院では、本年4月に策定した第4期病院改革プランに基づき、経営改善に向けた取り組みを進めており、各病院の現場では、病院職員自ら、経営改善支援業務の受託事業者の助言を得ながら、課題の抽出や解決に向けた検討を進めております。こうした取組みを通して、病院職員の経営意識の醸成に努めるとともに、組織目標の達成に向けた推進体制の構築を図って参ります。

【佐々木ゆうき】
 政策的医療への対応には、一般会計からの繰り入れは必須であることは言うまでもありません。海浜病院に関して言えば、診療科目の充実やこの間閉鎖が続いている心臓血管外科、整形外科などの機能を果たすことが求められています。美浜区の高齢化の状況や引き続き寄せられる「遠くの医療機関には通えない」と、海浜病院が仮に統合でもされてしまったら美浜区と花見川区の市民は遠くに通院しなければならなくなります。先日の決算審査の保健消防分科会でも老朽化への対応にも苦慮されている状況など示されました。市民の声やこうした状況に応えるならば、海浜病院の再整備・充実こそ必要です。現在地や県立救急医療センター用地等も活用した再整備しかありません。お答え下さい。

【病院局次長】
 病院事業のあり方検討では、千葉保健医療圏の現状分析などをもとに市が確保すべき必要な診療機能やその提供体制などについて、検討することとしております。現在の海浜病院が担っている周産期医療や小児医療などの政策医療、また、美浜区を中心とした地域的な医療ニーズにも応えられるよう、他の医療機関との役割分担などを踏まえながら、様々な視点で検討を進めていきたいと考えております。