
都市建設委員会視察3日。京都市の空き家対策について視察しました。京都市の空き家率は全国平均13.5%よりも高い14.0%となっていて、活用意向のない空き家のうち戸建住宅の占める割合が政令市でも高い状況です。高齢化率が高いところは空き家率も高いという相関関係があります。空き家を減らして活用に結びつけるために2013年12月に「京都市空き家の活用、適正管理に関する条例」を制定しています。
条例に基づき、①意識啓発と空き家化の予防、②活用・流通の促進、③管理不全空き家対策、④密集市街地・細街路対策との連携の取り組みを現在行なっています。
空き家の所有者(相続人)の特定には時間がかかり、複数の相続人がいる場合のその対応として司法書士への委託、所有者が把握できた場合には空き家に関するお知らせを送り、対応していただくようにしているとのことです。近所の方の情報も欠かせないそうです。京都市ではこれまでの4つの取り組みを総括し、次につなげる施策の検討を行なっている段階です。


今日はこのうちの活用の取り組みとして、空き家を資源として活用したモデル事業の1つである「糸でつながる33mのマーケット『itonowa』(イトノワ)」さんに伺いました。表通りと裏路地に面した背中合わせの2つの空き家を中庭で結んで、カフェや雑貨、ウェディングドレスの貸衣装などのショップスペース、レンタルスペースがあります。密集市街地の一角にあり、なかなか見つけづらそうですが、視察中にも来客がありました。空き家の改修費用として事業選定されれば最大500万円まで助成されます。
京都市は歴史的な街並みがあり、千葉市と違いますが、先行して空き家対策を実施しているので大変参考になりました。