都市建設委員会視察2日目。岡山市の浸水対策と京都市の自転車対策を視察しました。
 岡山市の浸水対策の推進については、岡山市を含めた岡山平野という低い平地で水害に脆弱な土地であり、ゼロメートル地帯が218㎢ひろがる中で、平成23年9月の台風12号により24時間で198ミリの大雨に見舞われ、約4,600世帯での床上・床下浸水の被害があり、浸水被害の軽減に向けた取り組みが進められてきました。そうした課題に取り組む必要があり、担当部局職員のもとで「岡山市浸水対策の推進に関する条例」が今年4月から施行されています。
 条例は浸水対策の推進に関しての基本理念を定め、市、市民、事業者の責務を明らかにさせて、浸水対策を総合的・計画的に推進することにより、市民が安全で安心して暮らすことのできる岡山市を実現することを目的にしています。条例制定前にも河川・下水道の整備や水路等の浚渫、市有施設における雨水流出抑制などの対策が特別事業として進められています。市民との連携では、町内会などを対象に防災備蓄土および土のう袋給付事業、市民を対象に防災用土のう配布、内水ハザードマップ配布を実施されています。また、金沢市を参考に岡山市でも3,000㎡以上の開発行為や建築行為を行う際に市との事前協議を義務付け、雨水流出抑制対策(補助金制度あり)を実施されています。
 これまでの対策により、7月の西日本豪雨の時には、これまで被害が出ていた南区での被害を軽減できたとのことです。逆に対策が進んでいない地域は被害が大きかったそうです。集中豪雨など全国的な課題に対応するために条例制定によって対策を進める姿勢は学ぶべきです。


 京都市の自転車政策は、2015年3月に今後5年間の計画である「京都・新自転車計画」を策定して、自転車走行環境、ルール・マナー、自転車観光など自転車政策の5つの「みえる化」で取り組まれています。京都市の通勤通学における代表交通手段としての自転車分担率(京都市:23.4%、千葉市:11.1%・平成22年国勢調査)が高いことからも自転車政策に力を入れています。
様々なライフステージに応じた啓発活動や自転車安全教育プログラムを実施、自転車保険加入の義務化、公共駐輪場確保が困難な場所への民間活力(施設)を活用した駐輪場整備などに取り組まれており、総合的に自転車政策を実施していることがうかがえます。