今日から24日まで千葉市議会の都市建設委員会の視察です。今日は香川県高松市で立地適正化計画と公共交通政策についての視察を行いました。高松市は香川県の県庁所在地で4月1日現在で人口が418,222人(185,169世帯)となっています。
 同市の立地適正化計画は30年、50年後においても市の活力を失わず、市民が生きいきと安心して暮らせる、コンパクトで持続可能なまちづくりに取り組み、「多核連携型コンパクト・エコシティ」の実現に向けて策定されています。策定の背景は、人口減少や公共交通サービスの低下、空き家などの増加など都市の課題は共通しています。コンパクト・エコシティの考えは平成18年、現在の市長のもとで掲げられてきています。この取り組みを推進するにあたって政策担当と交通担当という横断的部署の設置があります。市民への説明については昨年度16か所で行い、延べ430人が参加していますが、若年層の参加が課題とのことです。

 公共交通政策については、立地適正化計画に掲げたまちづくりに向けて交通体系の再構築を進めていく方針です。この再構築の取り組みのポイントとなったのは2013年9月に制定した公共交通利用促進条例とのことです。鉄道を基軸にしたネットワーク構築、拠点駅にバス路線を結び、そこから循環させる公共交通ネットワークを再構築させるというものです。また、条例に基づいて「電車・バス乗継割引拡大制度(事業者の20円割引+市の補助80円で100円割引に拡大)」(2014年3月~)と、市内に在住する70歳以上の方を対象とし、lruCa(イルカ・交通系ICカード)が導入されている電車・路線バス・コミュニティバス等の運賃を半額にする「高齢者に対する公共交通利用支援」(2014年10月~)が実施されています。
 条例の制定による今年度の取り組みとして、公共交通の利用促進につなげるために学校教育の中にも位置づけたり、利用しなければ公共交通の衰退によるさらなる地域の疲弊という課題に直面する考えを持って対応されています。
 説明いただいた職員の方々にはお世話になりました。ありがとうございました。