野本信正市議(若葉区)が予算組み替え提案の説明を行なった後に、討論が始まり、かばさわ洋平市議(緑区)が日本共産党千葉市議団を代表して、予算案などに対する反対討論を行いました。昨日開催された予算審査特別委員会でのかばさわ洋平市議の意見表明の内容が主な反対理由です。以下を参照して下さい。

 反対する第1の理由は、国の悪政に立ち向かい、市民のくらしを守る姿勢が見られないことです。国の大企業、防衛、公共事業優先で社会保障抑制、弱者・市民の暮らしに冷たい予算について質しても、市長は「期待している」と答弁し、貧困と格差広がる市民の実態と乖離しており問題です。憲法改正においては市民生活への影響は大きいにも関わらず、市民の平和と安全の責任感を放棄するかのような改正手続きだけ答弁し、さらに脱石炭火力を質しても、「国の動向注視する」と傍観者的対応であります。市民の暮らしや健康を守る立場に立ち、国の悪政に対する防波堤となって市民生活を守ることが必要です。

 反対する第2の理由は、財政危機打開のため犠牲にしてきた市民への思いやりが欠落しており、福祉の増進に背を向けた予算であるからです。心身障害者福祉手当てを引き下げ、在宅高齢者おむつ給付の所得制限を市民税非課税以下に見直すなど、「脱財政危機宣言」解除後、はじめての予算編成にもかかわらず、市長の言う真に支援が必要な市民から削り取る冷たい仕打ちをしていることは福祉の後退であり、認めるわけにはいきません。

 反対する第3の理由は、厳しい財政状況としながら福祉を削る一方で、大型開発を次々と事業化していることです。新庁舎整備、競輪場再整備などが、脱財政危機宣言解消を待っていたように次々と予算化され、新年度合計約60億円の予算となっています。しかし、子どもが教室で熱中症になっているにも関わらず普通教室へのエアコン設置はまたも先送りされ、優先順位が間違った予算編成は子どもはじめとした市民を不幸にするもので認められません。

 反対する第4の理由は、繰り返される不祥事により、市政に対する市民の信頼を損ねていることです。官製談合により、緑土木事務所所長が逮捕・起訴された事件は、千葉市政の信頼を大きく傷つけました。根本的な改革が求められています。

 市民の願いに寄り添った予算が必要であり、不急の大型開発を見直して、普通教室エアコン整備や子どもルーム増設等、市民生活優先の予算に組み替えることを求めます。