
今日午後1時から千葉市議会第1回定例会が開会されました。市長から補正予算、新年度予算、条例議案などについて提案理由の説明が行なわれました。
続けて、かばさわ洋平市議(緑区)が、「千葉市エンディングあり方検討委員会設置条例の制定」について提案理由の説明を行いました。主な提案説明は以下の通りです。
【提案理由】
時代は変化し、引き取り手のない無縁遺骨が千葉市でも増えています。平成29年度で200柱余りもあります。背景には、身寄りがない、あっても疎遠になっているなどの事情があり、関係者は、どのように対応すべきか苦慮しているのが実態です。
そうした中で、本人の気持ちに寄り添い、安心して人生のエンディングを迎えられる社会を実現するために「検討委員会」を設置するものです。
横須賀市では、平成27年から「エンディングプラン・サポート事業」を展開し、全国から注目されています。一人暮らしで身寄りがなく、生活に困窮する高齢者などの市民に対して、生前の訪問支援、死後の支援計画を策定して、不安なく生き生きとした人生を送っていただくとしています。千葉市としての独自の課題もあります。桜木霊園火葬場のあり方、平和公園・桜木霊園の墓地供給や今後のあり方、千葉市斎場の運営、また時代の流れで樹木葬・散骨を希望する市民ニーズへの対応、さらに最近では、残骨灰に対する自治体の対応などを明確化することが求められています。
昔の終活問題は、地縁・血縁で問題なくスムーズに「お弔い」がされていました。身寄りがない場合は、集落で丁重に埋葬されていたのです。現在では、そうしたつながりが薄れ、特に宗教的感情や多様な考え方があり、複雑化しています。そのようなことが、地域で無縁遺骨が増える原因にもなっています。
エンディングのあり方は、どちらかというと、これまでタブー視されてきました。しかし今日の多死社会のもと、千葉市においても多くの課題がある終活問題に、行政としてどう関わるのか検討する時期にきています。
千葉市に合った形のエンディングについて、関係者がまず議論をしなければなりません。誰もが避けることのできないエンディングにおいて、人間として尊厳ある埋葬を行うために、関係者が一定の方向性を出すべきと考えます。
そのための「千葉市エンディングあり方検討委員会」の設置条例案です。先輩同僚議員のご賛同をお願いしまして、提案理由の説明を終わります。
この条例提案は、3月7日(水)の保健消防委員会で審議されます。