今日は二酸化炭素の活用について、ふくなが洋市議(中央区)ともりた真弓市議とともに佐賀市清掃工場を視察・調査しました。佐賀市清掃工場は平成15年3月に竣工し、1日300トンの処理能力があり、灰溶融炉は現在休止しています。発電は年間3,200万kWh(一般家庭9,000世帯分)の発電量があります。今回の調査の中心は、二酸化炭素分離回収事業です。この事業へは実証実験が、東芝、九州電力、荏原環境プラント、佐賀市の共同研究で行われ、回収試験装置により実質100%回収し、それを植物工場で野菜を栽培することにつなげました。分析では野菜は食用として可能で、栽培環境も人体への影響がないことが佐賀大学の調査でも明らかになりました。


 現在は写真にあるようなプラントで1日10トンの二酸化炭素を生産し、藻類を培養している企業へ販売を行なっています。藻類が持つ潜在能力として二酸化炭素の吸収剤、水質浄化能力があり、サプリメントや食品、繊維、飼料などの資源として活用できるとして、佐賀市は「藻類産業が集積したまちづくり」を目指し、清掃工場を中心として、培養施設や植物工場、関連産業の誘致を進めようとしています。佐賀大学や筑波大学との協定により、藻類研究開発センターが現在整備を進めています。これを二酸化炭素の排出削減と企業間連携につなげるとのことです。
 日本の気候にあった培養が課題とのことで、現在の民間の培養施設では培養するプールの温度が上昇してしまうとのことでした。二酸化炭素の排出削減につながる取り組みとして、今後も注目していきたいと思います。



 この他感じたことは、清掃工場そのものを環境学習の場としていることでした。佐賀市に生息している淡水魚などが数多く展示されていたり、工作の作品展も廊下で行われていました。施設があるだけでガランとした清掃工場のイメージとは違う感じでした。写真は、実証実験の際に使用されていた植物工場と、地球環境について学習できるスペースです。