
今日、日本共産党千葉市議団として、千葉県自治体問題研究所理事長の八田英之(はったふさゆき)氏を講師に、「医療・介護の行方と公立病院の役割」についての学習会を開きました。冒頭には、政府の進める医療・介護の政策体系や政府の描く医療供給体制、介護制度の再編と利用制限についての説明がありました。
学習会の中心である公立病院問題について、2007年から08年は地域医療崩壊は主に自治体病院であったそれ以降は黒字率が増加していましたが、現在は赤字を抱える自治体病院の割合が増えているとのことです。
講師の分析では、青葉・海浜病院は医療・看護体制は充実しているが、それが収益に十分いかされていない。管理上のことでは、委託費の対医業収益比での高さが気にかかるとのことで、規模が近い、船橋、さんむ、胆沢(岩手)の病院の平成27年度の費用対医業収益比率等比較を示されました。具体的な数値を示していただいたことで病院経営について、さらに深めることができました。
展望については、自治体病院は地域医療の全体の中でカナメになる(中心ではない)ことである。青葉と海浜の場合、高度急性期医療(心臓外科・脳外科・放射線など)はどのくらい行うことができるか。大学や県立との救急医療のシェア争いを行うことは必要か。視野を広げ、管理を改善すれば経営改善は困難ではない。などの指摘や提起がありました。
良い医療をしたいというのは医師の共通の思いであり、院長と事務長の連携が重要なことと、大学病院、県立病院、自治体病院による安心な医療ネットワークづくりが欠かせないとのことでした。今後もさらに公立病院問題について、さらに深めなければと感じました。写真は市立海浜病院。