

今日は、九条の会・千葉地方議員ネットの第13回総会です。憲法9条をまもろうという一致点で集まる千葉県内の市町村議員のネットワークです。昨年度の活動報告・決算、新年度の事業計画・予算案を協議しました。花見川区の寺尾さとし県議が監査報告を行い、領収書の内容や特別会計のあり方についての指摘があり、しっかりと監査されていることが伺えました。
総会の後は、千葉県弁護士会所属でふなばし法律事務所の弁護士、宮腰直子弁護士から「憲法九条をめぐる最近の状況」と題して講演していただきました。
5月3日の憲法記念日における安倍首相の改憲発言(9条に3項を設け自衛隊を明記)と改憲スケジュール(予想)について示され、総選挙、国会、自民党総裁任期延長、統一地方選挙、参議院選挙の節に、改憲を許さない国民の運動が必要との話がありました。
自民党による2005年に発表した新憲法草案では、自衛軍の明記、地方自治に関するところでは憲法95条の特別法の住民投票についても削除する内容。2012年の憲法改正草案では、国防軍の新設や緊急事態条項を新設、家族条項が盛り込まれた内容になっています。
5月3日以降の9条加憲論、総理の発言は日本会議の幹部の論文からであり、9条護憲派の分断と改憲の1ステップとして位置付けて、いずれさらに改憲を狙うことが目的です。9条3項で自衛隊を明記しても、1項と2項との矛盾は解決できず、憲法にもとづく政治(立憲主義)を破壊することに等しくなります。宮腰弁護士からは、自衛隊は合憲か違憲かという対立軸に乗らず、自衛隊は何ができて何ができないのかという問題設定が必要ではないか。現憲法は、自衛隊の災害救助活動では国民の意識に合致する、海外派兵は9条のもとでは違憲であることの側面から対応していくことが必要ではないかと問題提起がありました。
この他にも、任期切れ・解散中の災害時における国会議員の任期延長、教育の無償化、環境権、統治機構改革、憲法裁判所の設置など憲法全体にわたって考えるべきことがたくさんあります。
講演の後に宮腰弁護士と意見交換を行い、議員ネットの今後の活動などについて深める内容になりました。