今日午後1時から議会が開会し、市長から補正予算や条例議案、一般議案の提案理由の説明が行なわれ、続いて私が「千葉市福祉奨学基金条例」の提案の理由を説明しました。
 生活保護世帯や児童養護施設等の子どもたちはいくら向上心があっても、大学や専門学校への進学はあきらめざるを得ない厳しい現実があります。進学の希望を断念することなく、自立できる生活を保障するために、基金条例を設置して、費用の一部を給付しようとするものです。
 
 子どもたちの夢と希望をかなえ、貧困の連鎖を生まないようにするためにも必要な基金条例です。子どもの貧困が深刻な状況にありますが、当面、生活保護世帯や児童養護施設の子どもを対象にすることでスタートすることとします。
 現在、貸与型の奨学金制度は無数にあります。生活に困窮する子どもに対して、将来の返済を求める制度は意味を持ちません。なぜなら返済義務のある日本の奨学金制度では、大学卒業後の返済できずに滞納するケースが増加するなど大きな社会問題となっているからです。それは国が関与する給付型の奨学金制度がないことが根本的な原因だからです。
 貧困から抜け出すために資格などを得て、就業への道を大きく開くために、福祉奨学基金条例を制定することが求められます。
 問題は基金の確保になります。現在、基金はゼロです。条例が制定されたなら、ただちに市政だよりなど、あらゆる情報手段を通じて市民へ基金への協力を呼びかけるものとします。基金が一定額集まった段階で修学年限に合わせて、一定額を給付することになります。

 市民の理解と支援で運営する千葉市で初めての基金条例です。「速やかに制定して、生活保護世帯や児童養護施設の子どもの願い、夢と希望に応えようではありませんか」と賛同を求めました。この条例は、12日開催の保健消防委員会で議論されます。