
毎月1回のペースで日本共産党中央委員会で行なわれている理論活動教室の第3回目は、マルクスの読み方・革命論です。マルクスの読み方についての基本は、「マルクスをマルクス自身の歴史の中で読む」「革命論を抜きにしてマルクスは語れない」ということです。マルクスの革命論にどんな歴史があるのかをつかむというものです。
1848年に『共産党宣言』を出しましたが、この段階というのはまだ若い段階の革命論で、恐慌を経験し、「資本主義体制は没落の時期を迎え、ヨーロッパの主要国では社会主義革命の前夜」としていてました。しかし、1850年にイギリスが恐慌を乗り切り、フランス革命も不透明となり、「新しい革命は新しい恐慌に続いてのみ起こりうる」と、この段階でも「恐慌=革命」。
1860年以後に革命観の大きな変化があり、資本主義の急成長と体制の変化、ドイツにおける労働者党の誕生、アメリカの南北戦争を契機に、また1864年のインタナショナル創立で労働運動上における経験が革命論に大きな影響を与えたとのこと。
1878年には「議会の多数を得ての革命」(多数者革命論)が成熟していきます。ドイツでの独自の問題として、当時の議会に権力がなかった中で、いかにして多数者革命にしていくか。労働運動の中で多数に寄らないで決起したり、日和見主義に陥るというドイツの労働者党の弱点があり、エンゲルスは「フランスにおける階級闘争」の序文を出し、ドイツにおける戦略的助言はドイツの党には受け入れられなかったと、1つの理論を次の世代に引き継ぐことはどんなに大変かという問題もわかりました。
2時間強の理論活動教室ですが、マルクスの革命論(観)の成長の流れがつかめたかなと思います。さまざまな文献にも立ち返らないといけないですね。