私たちが滞在中に国連のパン・ギムン事務総長が5月1日のリバーサイドチャーチで行なわれた国際平和会議閉会総会での発言と、世界青年のつどいに寄せられた国連上級大使のセルジオ・デュアルテ氏のメッセージを紹介します。全文を載せるとかなり膨大なので部分的に紹介します。

【パン・ギムン事務総長】
 私たちは人生においてもっとも重要なことを思い起こさせます。問題は権力者のメッセージではなく、むしろ民衆の側からの運動だということです。みなさんのような人々の運動のことです。ですから私は申し上げます。努力を続けましょう。私たちが共有するビジョンは実現可能です、それは核兵器のない世界です。…中略…核軍縮は遠い未来の達成できない夢ではありません。これはまさに今取り組むべき緊急の課題なのです。私たちはこれを達成する決意を固めています。…中略…来週、私はすべての国、特に核保有国に対し、義務を果たすようよびかけます。核兵器のない世界を現実のものにしようと活動する人々が見えています。どうか行動し続けてください。警告を鳴らし、圧力をかけてください。みなさんの指導者に対し、核の脅威をなくすために個人としても何をしているのか問いかけてください。

 とりわけ良心の声であり続けてください。私たちは必ず世界から核兵器をなくすことでしょう。そしてそれを達成するのはみなさんのような人びとのおかげであり、世界はみなさんに感謝するでしょう。


【セルジオ・デュアルテ氏】
 国連は人道につくす青年に門戸を大きく開いています。国連の軍縮における最優先課題は、すべての核兵器と大量破壊兵器の廃絶です。いま私はこの歴史的目標をめざすエネルギーとビジョンをもつ新しい世代に呼びかけます。
 核兵器独自の危険性と、遵守に高い基準を作る必要があるため、核軍縮はそれ自体大きな事業であり、勝ち取ることは容易ではありません。
 核軍縮という偉大な大義にはみなさんの支持が欠かせません。国際連合はみなさんの支援を必要としているのです。みなさんの子どもや孫の世代が、みなさんのリーダーシップを振り返ることでしょう。ですから、みなさんの軍縮分野の関心に感謝し、これから直面するであろう困難にもめげないでください。未来は本当にみなさんの手にあります。

 ※リバーサイドチャーチは、マーティン・ルーサー・キング牧師がベトナム戦争に反対する発言をおこなった場所であり、ネルソン・マンデラ氏が釈放された後の初の訪米の際にスピーチを行なった場所です。