市町村議会議員研修会2日目は、参加議員が4つの講座に分かれました。議会改革・条例・財政・子どもの4つです。講座の一つ一つも何講かに分けられ、私の参加した「議会改革」も3講まであり、1講70分で質疑20分を3回繰り返しましたので、かなりのボリュームでした。講座の講演者は、元全国市議会議長会調査広報部長の加藤幸雄氏で、講座それぞれ「基礎から学ぶ…」が入りますので、日本における政治制度・議会制度のそもそもの部分から始まります。
 学生に議会を傍聴してもらい、その感想を書かせたそうです。答えはわかると思いますが、「緊張感がない」「寝ている議員がいる」など、行政をチェックし対峙する関係が見えないというのが実態です。そういう点では、常任委員会は議案について質疑し、討議して細かく審査できることができ、行政をチェックしていることが見れます。

 基本的なことですが、議会は市民のためにあり、議員のためではありません。こうした考えからすれば、もちろんのこと委員会は原則公開する。それだけでなくわかりやすい議会にしていくことが求められます。加藤氏は『議会だより』についても、「読ませる努力が必要」とし、表のページの写真は議案等に関連したもの、質問した議員の顔写真(似顔絵)・個人名・質問内容は必須であると話しました。

 議会基本条例については、制定にむけ、多くの議会で議会改革に取り組んでいることを講座の中の質疑でうかがえました。この条例を見れば、その議会のことがわかるというものです。昨年、北海道栗山町の議会基本条例の視察をしましたが、三重県伊賀市の議会基本条例では、議長副議長立候補制をとっており、議会をどうするのか自分の考えを喋り、議員だけでなく、市民にも立候補した理由を明らかにしています。この他、超党派の議員による議会報告会や市長の反問権、口聞きでなく文書で残す文書質問など、「議会改革」が進んでいます。講師曰く、基本条例の中に「災害対策」を設ける必要があり、災害時に議会をひらき、当局の説明を受けるなど、共通の認識にすることが現実の問題になるとのことでした。

 これまでこのブログに書いたのはほんの一端です。「議会改革」という名で「改悪」をすることもあります。誰のための議会か、それが揺らいでは、議会改革は進みません。