議会発祥の島があったのは驚きです。マン島は、イギリスとアイルランドにはさまれたアイリッシュ海に浮かぶ島です。淡路島とほぼ同じ大きさのこの島は、イギリス王室に属していますが、自治権をもち、独自の言語や通貨、法律や政府、そして議会があるそうです。
「青空議会」と呼ばれているティンウォルドは、毎年7月5日に行われます。いつ始まったののか、これについては現地の碑にこう書いてあるようです。「マン島の王室がこの島を治めている間に始まった。その王室の最後は1265年であることからして、930年に始まったというアイスランドの全島民会より早いかもしれない」という。
「議会」をもたらしたのは、スカンジナビア系諸民族で、いわゆるバイキング。ティンウォルドの日は全島が祝日で、ティンウォルドの丘に、住民が見守る中で、教会で儀式を終えた司法官、行政官、議員、軍人、イギリス王室や教会関係者らがパレードをして向かいます。
そして、首席裁判官が演壇に立ち、一年間に制定・改正された法律を読み上げ、これで初めて法律が公布されることになります。これが青空議会と呼ばれるゆえんです。住民がたって請願を読み上げることも。

この時から「議会」があり、民衆の参加は施政に欠かすことはできないという。議会発祥の島、生涯に一度は訪れてみたいものです。