昨日今日と、読書する時間があり、小森良夫氏の著書「市民はいかにして戦争に動員されるか」を読みました。九条の会の事務局長をされている小森陽一さんの父であり、夫人は、小森香子さんで「青い空は青いままで子どもらに伝えたい~」(唄)の作者でもあります。

戦前いかにして国民を戦争に動員していったのか。教育勅語や軍人勅諭など、その文章とともに、具体的な例を示しながら、手記のように書かれており、読みやすい本です。

市民の戦争参加の意識は、生活の中で植え付けられていたようです。民家分宿(兵営に収容しきれない兵士を民家に割り振る)をさせて、その家庭は無償奉仕。日常生活から身近に軍や戦争に馴染んでもらうこと、などです。よく軍国少年・少女だったという話を聞くことがあります。教育だけでなく、生活面からも日本はアジアの解放のため、自存自衛のためと、脳に叩き込まれていたという。当時どんな状況だったのか納得できます。
私は話を聞いたり、文献からしか戦争を知ることができません。若い世代が何を受け継いでいくのか考える時期にあると思います。