先週、関東圏も入梅しました。観測史上で最も遅い部類に入るそうです。


不思議なもので、梅雨入り宣言が出ると、直後にカンカン照りの猛暑日になりますね。今年もそうでした。


気象庁の建物の地下には、窓が無く真っ暗な秘密の部屋があって、そこに「下駄がひとつ転がっている」という、まことしやかな噂は、やはり本当なのでしょう (違) 



5月の終わり、およそ一年ぶりに、北欧の取引先から来日客があり、一週間アテンドしました。去年とはまた別の方で、初対面であり、さらには初めて日本へ来る人です。


出迎えに行ったのは成田空港で、考えてみるとずいぶん久しぶりです。



羽田発着の国際線が充実する一方で、都心から遠い成田は相対的に不利になり、コロナ禍が収束しても利用者は回復していないように見受けられました。


ある日、たまたま出かけた時の印象ですから、正確とは言えませんけれども、かつての賑わいを長らく見て来た身からは、かなり変わったように感じました。実際に、成田空港行きのリムジンバスが発着する主要駅の数はコロナを境に減っています。



新宿行きのNEXに乗車して、南新宿にあるホテルへチェックインします。


午後からは西新宿の副都心にあるミーティングルームで、ビジネスの打合せを行いました。



翌日の午後、新幹線で京都へ移動しました。宿泊はやはり便利なグランヴィアです。


ビジネスの移動では、新幹線の駅に直結するホテルは、それがどこの都市であっても有り難いと思います。特にスーツケースを持っている時は、雨の日にカサを差さずに駅の改札へたどり着けるのが助かりますね。



初めて会う外国の客人から「日本の料理を楽しみにしている」と聞かされることが、しばしばあるのですが、このあたり「実際に和食が喜ばれる」のか、いつもアタマを悩ませるトコロです。



多くの場合、当方を気遣って「日本食」を希望してくれてはいても、実際のところは「そうでもない」ことが察せられるケースがしばしばあります。


ビジネスのランチやディナーですから、並んで待つことがないように、段取りを考えて事前に予約をします。


どのお店に案内するかは、普段からある程度の情報を仕入れておき、移動のルートや滞在先との距離や位置関係、短時間で立ち寄れる観光スポットなども織り込んで、お店を決めていきます。


(新茶の季節を告げる八十八夜にちなんだ展示作品、そして梅雨を彩る紫陽花を合わせています) 



おおむね洋食と和食を、ランチとディナーで順繰りにして、客人の自国料理を織り交ぜたプランを組み立てます。


接待の意味合いが大きいので「外さないように」というのが、どうしてもベースになります www 


(五世 島田耕園とルイ・ヴィトンのコラボによる雛人形トランク) 



洋食はイタリアンかフレンチが、月並みですけれど、客人自身がお料理を選べるという点で、やり易い食事になります。


お料理の内容や食材について、当方が説明しなくて済むのも有り難いです。


食べながらあれこれ解説するのは、飲み物の差配をしたり話題を考えながらだと、なかなか気骨が折れて、こちらが食事を楽しめませんので www 



和食では、お寿司は生魚を食べる慣れていないと敬遠される場合がありますので、やはり熱を通す天ぷらや焼き鳥へ案内することが多いですね。


トンカツは純粋な和食とは少し異なりますけれど、割と受け入れられやすく、お米を食べる習慣がない国の人には定食を頼んで、カツとキャベツだけを食べてもらいます。


日本米が大丈夫な人には、カツ丼を勧めています。やや甘みがあるつゆで玉子をとじてあるので喜んでくれます。



(嵯峨美術大学の平井美羽さんによる伊藤若冲「紫陽花双鶏図」の現状模写) 



面白いのは、外国人は自国の料理を食べるに留まり、あまり域外の食事に触れる機会が少ないことです。その延長で、我々は常に日本の昔からの料理を食べていると考えているようです。


一方、私たちは家庭の夕食でも、イタリアやフランスの料理をはじめとして、中華、韓国、インド、ベトナムやタイ、スペイン、他にも多々ある外国のお料理を日常的に食べているところに、際立った違いがあると感じます。



この日は東山、高台寺そばにある「SODO」へ伺いました。日本画家、竹内栖鳳さんの邸を維持しつつ、ウレストランとして営業しています。


日本家屋と庭園の雰囲気がとても良く、お料理はイタリアンなので、欧米人を連れていくのにピッタリなんです (^_^)b 


食事の前に、宵やみが近づく坂道を産寧坂まで歩き、八坂の塔をまわって雰囲気を楽しんでもらいました。




(写真は店舗のHPからお借りしました) 



食事のあとは、三条大橋西詰め、先斗町の北端にあるバー「コルドンノアール」さんへ客人を案内し、日本のシングルモルトを堪能して頂きました。


このアメブロで知った素敵な、そしてバックバーが充実した本格的なお店です。マネージャーMさんは、とてもよくして下さいました (多謝) 


少し前までは気軽に購入できたサントリーのピュアモルトウイスキー、すっかりお見かけしなくなりましたね。


ウイスキーは「ダサいオヤジの飲み物」などと陰口をたたかれて、メーカーが途方にくれていたのが嘘のようです 囧rz 




[カバー写真] 


客人がお土産にと携えてきてくれた置き物は、樹を形どったオブジェでした。


キーホルダーや、女性ならネックレスなどのアクセサリーを掛けるのだそうです。


やはり北欧の品物は洒落てますね (^_^)b