ツーリングにしろキャンプにしろ、いわゆるアウトドアのレジャーは何事にまれ「天気がすべて」と言えますね。ハイキングにしても同様です。

その意味では、今回の上州-信州ツーリングは、申し分のない快晴に恵まれ大成功でした (^_^)b 

これもツーリングの旅で、せっせとお参りしているご利益なのだと思いましょう www 



さて、今からひと月ほど前の5月半ば、道の駅 美ヶ原の展望台からは、北アルプスが綺麗に視認できました。本当に空気が澄んでいます。


美ヶ原と北アルプスの間には、糸魚川から白馬村、大町を経て松本、さらに諏訪湖へ至る谷間の地域が北から南へ縦に長く続いています。


これがいわゆる糸魚川構造線で、さらに南へ繋がり、静岡市の安倍川で終わる大断層なんですね。



こちらの「美ヶ原高原美術館」は、箱根にある「彫刻の森美術館」と姉妹関係にあたる、屋外展示を中心とする美術館です。ゆるやかな斜面に、たくさんのユニークな作品が並んでいます。



箱根もそうですけれど、屋外展示は風雨にさらされますし、雪も降ります。


少し前に「にっぽん百名山」で紹介していましたが、美ヶ原では完全に雪に埋もれることもありますから、作品をどのように保護するかも大事なことなのでしょう。



屋外展示のよいトコロは、なんと言っても、この解放感ですよね (^_^)b 


こうした立体の芸術作品は、屋外に展示すると自由闊達な雰囲気が強調されて、躍動感がアップするように思います。



ゼブラ模様の群れの向こうに、冠雪した北アルプスが見えています。


こうした素晴らしい景色を見られる機会に恵まれたことを感謝したいと思います。



点在する作品群の先に、佐久から軽井沢、小諸を経て上田に至る上州の平野部、さらにその奥に浅間山から菅平、上信五岳と善光寺平が一望できます。



右手に竹の杖を持ち、左の手のひらに載せた小さな地球を、丸めがねを掛けた双眸で静かに見つめる、ヒンズー教の僧体をした人物を「神の化身」と表した作品です。


マハトマ・ガンジー師の姿を模したように思われますが、タイトルからはアーサー・キング牧師やダライ・ラマ14世へと受け継がれた「精神」を表した像のように見えます。



こちらは「風の車」という作品、ナウシカの物語に登場しそうですね www 


最近の言い方に例えるなら「水素動力車よりエコである」になりますかね?



美ヶ原高原美術館は、標高2,000メートルの高原に、様々の立体芸術作品が一同に会し、屋外展示されている所でしょう。


この「三角と三角と三角形と自然」は、浅間山から白馬三山へ至る山並みを背景に据えられた作品で、雄大な景色の中に、独特の存在感を発揮していると思います。



筐体を形どった四角い骨組みに、滑らかなミラーボールを吊り下げた作品は「My Sky Hole (天をのぞく箱)」です。


表現や造形の方法は異なりますが、同じ発想の作品は時折り見かけますので、人が持つ素朴な気持ちなのでしょうね。



ハイキングコースの入口が、美術館の横にありまして、道の駅にクルマを駐めて歩くハイカーの方々の姿もたくさん見かけました。

牛伏山は歩いて10分ほど、王ヶ頭(2,034m)まで片道70分、王ヶ鼻(2,008m)まで90分です。

この次は「かぶとむし号」でやってきて、高原の尾根筋を歩いてみたいと思います。

ホントは「にっぽん百名山」で紹介していた白銀の季節に、台上を見てみたいものですが、それはムリですね www 



この美術館には屋内の展示もありまして、こちらは「擬空間」のタイトルが与えられています。


美術館の見どころを紹介するビデオを流す、映像ホールに設置されています。



屋内の展示スペースでは、1983年から1995年にかけて美ヶ原で行われた「現代国際彫刻展」の公募作を紹介していました。



こうした芸術作品がわずかな入場料で、存分に鑑賞できるのは素晴らしいことだと思います。これも平和で安定した自由な社会があってこそのことなのでしょう。

先ほどの「神の化身」の像ではありませんが、銃火砲煙の報道が連日続き、この国の周辺にも、きなくさい話が持ち上がるのは恐ろしいばかりです。

かわぐちかいじさんが「沈黙の艦隊」で唱えた「隣国不可侵条約」が成立するような世界が実現することを願っています。



[カバー写真] 


勤め先の近くに蕎麦屋が何軒かありまして、その内の一軒は、時期によって「変わり蕎麦」をメニューに設定してくれています。



上は「春菊切り」のせいろで、下は「きな粉きり」です。いずれも春菊や大豆を挽いて、麺に練り込んであり、お蕎麦としては珍しく、もちもちした食感になっています。


一緒に頼む小かつ丼は関東風、玉子は濃口しょうゆのタレで、円盤状になるくらい煮固めてあります。


関西風のかつ丼の味が、いかにも懐かしいのですけれど、人生の半分以上をこちらで過ごしていると、なんとか慣れるものですね www (しかし、このようなかつ丼を「関西風」と称して提供する店舗があり、あれは是非ともやめて欲しいものです)