電波観測所から出発する前に、ウェザーニュースのアプリで午後の予報を確認します。
小淵沢へ戻って高速を長野へ向かう南まわりか、R141を北上し佐久から小諸を経由して志賀高原道路を走るルートを取るか、アタマを巡らせます。
今回は天気さえ大丈夫なら、万座から志賀高原のワインディングを走りたいと思っていました。幸い空は心配ないようですので、北まわりのコースを取ることにします。
野辺山駅前を通過し、JR小海線と千曲川に沿って北へ向かい、八千穂高原ICから(今はまだ無料区間の)中部横断道へ上がりまして、佐久JCTで上越道に入ります。
上越道は交通量も少なく、陽は差していても気温は24-25℃ぐらいで快適、広々とした風景を楽しみながら進みます。
昼下がりの時間帯になりましたが、お昼がまだだったので、湯の丸東部SAで休憩がてら軽いランチにしました。
このあたりの定番としては、やはり「おぎのや」の釜めしになります。
去年の信州ツーリングでは、諏訪市内のスーパーに出店していたので、ひとつ購入してフードコートで頂きました。
時間が遅かったからでしょう、この日の湯の丸SAでは残念ながら完売していました。
おぎのやが経営する「荻野屋」というレストランがありまして、そちらでテーブル席に座ります。
冷房が効いた屋内で冷たいお水を喉に流し込み、まずはひと心地つきました。
釜めしを中心としたお膳は皆Sold Out、朝は談合坂SAで温かいうどんだったのですけれど、お蕎麦のメニューを眺めます。
夏季限定の「野菜ときのこに温玉をのせた冷たいお蕎麦」を注文します。夏にピッタリですね (^_^)b
平日で食事時も外れているためか、店内は静かで、落ち着いて食事ができました。
ツーリングの月刊誌では「草津志賀高原ルート」などと紹介されるR292は、かつて「志賀草津道路」という有料道路でした。
50 kmにおよぶワインディングと、2000メートルを越える国道最高地点の前後に続く草原の景色が素晴らしい絶景ロードです。
R292は毎年11月から翌4月まで半年にわたる冬期閉鎖、白根山の火山活動によっては通行止めになる場合があり、実際に今は白根山の入山規制のため湯釜付近への立ち入りは制限されています。
日本百名道のひとつに数えられているものの、実は走る機会が限られているのです。
湯釜の見学はできませんでしたが、万座温泉峡では硫黄のかおりが強く漂う火山地帯を通過します。
オートバイで走っていると、周囲のかおりがよく分かりまして、これは閉じた空間の中で運転するクルマとは際立った違いですね。八ヶ岳から清里に至る広域農道では、苗が育つ稲田からのにおいが季節を感じさせてくれました。
森林限界の高度を超え、高い木がなくなって、荒涼とした景観に変わります。
草津から志賀高原にかけてのエリアへは、軽井沢から浅間山麓の鬼押しハイウェイを経由して万座・鹿沢口へ至るルートが定番で、こちらはZRXの時代に走ったことがありました。
次回は秋に、観光スポットが多いそちらをまわることにしましょう。紅葉が楽しみです。
山田峠からR292へ入ると雲が被ってきて、雨降りの予感です。万座温泉から上がる水蒸気を遠望した後は、先を急ぐことにします。
雨に降られる前に湯田中まで降りたいと、国道最高地点も横手山ドライブインにも立ち寄らず、Wハチを急かして下りのワインディングを進みます。空はだんだんとどんよりとした雲に覆われてきました。
スキー場が続くエリアに入ると、シールドに水滴がつき始めます。雨雲から逃げる算段でいたのですけれども、これはどうやら雨雲に追いついてしまったようです σ(^_^;)
ヘルメットを叩く雨音が聞こえるほどの降り方になりました。こんな時に工事による一車線規制の臨時信号でクルマが連なって停車していて、ずいぶん殺生なシチュエーションです。
ゆきたますがクルマのドライバーなら、雨に濡れるバイクのライダーを指差して、車内で笑っているかも知れません 囧rz
湯田中あたりから雨足が弱まり、信州中野市内に入ると、空が綺麗な夕焼け色に染まっていました。
小布施まではわずかな距離ですが、夏のことですから宿へたどり着く前に、濡れたライダースとジーンズはあらかた乾くことでしょう。
薄暮の雰囲気の中、Google Mapの案内に従い小布施の町中を進みます。幸いスムーズにこの日のお宿へ行き当たりました。
以前はユースホステルだったという「おぶせの風」です。今は立派なペンションの趣き、清潔で快適に過ごせました。
宿主さんはとても気さくで親切な方、泊まりのツーリングで良いお宿に巡り会えるのは、有り難いことですね。
[カバー写真]
小布施と言えば「栗」が名物です。もちろん栗を用いたスイーツも数々ありますけれども、せっかくなのでこの焼酎を買い求めました。
栗の甘みや香りが感じられるでしょうか、しばらくの間、楽しみに少しずつ頂きたいと思います。