去年、思い切ってエアロフォンのレッスンを習い始めて、一年あまりが過ぎました。
演奏のために指を動かすことで脳に刺激を与え、ボケ防止に役立つのではないかという、実はまったく見当ちがいの動機から始めたのです σ(^_^;)
小中学校で音楽の時間に吹いたリコーダーと同じ要領で演奏できる、というのがエアロフォンの謳い文句で、それならシロウトのゆきたますにも何とかなるのではないかと考えた訳です。
電子楽器らしく様々な音色が選べて、定石的なサックスやクラリネットから、面白いところでは尺八までチョイスがあります。
エアロフォンを購入した楽器店で開講している個人レッスンのプログラムをお願いしていて、音大卒の若い講師から「教科としての音楽」と「演奏としての音楽」を学んでいます。
基本運指を学ぶ簡単な楽曲から、しばらくポップス曲をいくつか習った後に、ようやくジャズスタンダードへ辿りつきました。最初の課題曲は入りやすそうな「Summertime」です。
ジャズ曲の構成に従って、テーマ・パートから始まり、続いてソロ・パートに取り組んでいます。
ある日は「マスターしたかな」と思っても、次の日にはそこでつまずく繰り返し、まさに「半歩進んで二歩退がる」ですね www
NHKのBS1で放送している「街角ピアノ」で、ハラミちゃんがパリへ行って、駅のピアノで演奏するという企画がありました。
初めて聴いた旋律をたちまちピアノで弾いていくハラミちゃんの才能には目を見張るばかりですね。いわゆる「絶対音感」の持ち主なのでしょう。
エアロフォンの先生はサックス奏者で、管楽器は「移調楽器」と呼ばれ、その楽譜は「記譜音」になっていることを教えてくれました。
つまりピアノの実音におけるドの音は、例えばアルトサックスの場合ラ♭の音に相当するので、学習用のテキストなどには、あらかじめ音階を移調した記譜になっている由。
演奏会でピアノなど実音楽器と演奏する際に手渡される楽譜は、自然「実音譜」になっているので、それをサックス用に頭の中で「移調」しつつ演奏する必要があるそうです(よくまぁそんなことができますね)
従って管楽器など移調楽器の奏者には「相対音感」のセンスが必要になってくる、という話でした。
絶対音感とはその語感から「音の高さを聞き分ける突出した稀な才能」と思っていて、それはそれで正しいようですけれど、本来は自分が演奏する楽器によって求められる音感の違いを指しているそうで、たいへん興味深く聞きました。
まだまだ運指を間違えずに一曲を終わりまで弾くことはできませんが、まぁ音楽は文字通り「音を楽しむ」ことだと割り切って、自分が好きな旋律を楽器で奏でて満足できれば、それで十分ですよね。
学校の授業のように人と比べて点数を付けられたり、何かの達成を強要される必要はもうありませんので、ヘタでもイイから自分のために続けて行くことが大切なのだと自分に言い聞かせています (^o^;A
[カバー写真]
今のテキストには「Summertime」の他、フランク・シナトラの「Fly me to the moon」やオーソドックスな「Over the rainbow」が含まれていますので、年内にそこまで到達したいですね。
初歩のテキストにあった「Amazing Grace」と合わせて、なんとか4曲を今年中にマスターして、自分なりに楽しく演奏できればと思っています。
21年はオートバイ、22年は楽器と山歩き、23年は車中泊キャンプと手探りで取り組んで来ました。
おかげで古い友人との交流も旧に復したり、あるいはソロで気ままな行動を楽しんだり、時間の用途の選択肢が広がったと思います。