形容詞は感じるしかありません | 小さな町から韓国語

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田舎暮らしをしながら、韓国語教室を運営しているおばさん先生のブログ

日本語レッスンでのことです。

 

「幸せだ」という単語が出て来まして、使用しているテキストの中で、「幸せだ」の英訳は、「happy」となっていました。

 

そこで、アメリカ人の生徒さんが、

 

「『幸せだ』と、『うれしい』は、何がちがうの?」

 

と質問されました。よくある質問です。

 

幸せだ=長期間にわたる満足を表すもの

うれしい=短期間の出来事や瞬間的な感情

 

というのがお決まりの区分法です。

 

そんなことを説明したら、

 

「じゃあ、『幸せだ』は、『happy』じゃないよ。『joyful』だよ」

 

とテキストにツッコミを入れてました。

 

どうやら、英語ネイティブの感覚では、

 

joyful=長期間にわたる満足を表すもの=幸せだ

happy=短期間の出来事や瞬間的な感情=うれしい

 

なようです。

 

「happy=幸せだ」というコテコテ英語教育の置換法で学んできた身としては、とても勉強になりました。

 

形容詞は意外に厄介です。

 

今回のように、概念の解釈に多少の差があっても、置き換えができる単語を見つけられることもあります。

 

また、大きいとか、小さいとか、見た目で判断するものも、分かりやすいです。

 

でも、人の感情を表す形容詞は、一単語でポンって置き換えても、すっきりしないことが多い気がします。

 

例えば、韓国語での話ですが、中級韓国語に登場する〈섭섭하다〉。

辞書では「寂しい」とか「残念だ」などがまずのってます。

 

でも、つきつめていくと、「寂しい」は「寂しい」でも、

 

何か期待していたことを相手がしてくれなかった時の失望による寂しさや、

相手が自分に示す距離感に対するがっかり感(水臭い関係に対するがっかり)

 

というようなときの「寂しい」だったりします。

 

あとは、〈아기자기하다〉という形容詞も、一単語で言い切れるかというと、微妙です。

あえて言うなら「かわいい」ですが・・・

 

正確に説明するなら、

 

小さくてかわいいものが、いろいろあって、それが、全体的にきれいにまとまって、可愛い感じの雰囲気をだしている様子。

 

具体例としては、

 

こまごましたかわいいものが並ぶ可愛い雑貨屋さん、

可愛いくて、小さい家具や物で飾ってある子ども部屋、

インスタ映えしそうな、カラフルなかわいいマカロンたち

 

などなど。

 

そいういうのを〈예쁘다〉で済ませるのもありですが、〈아기자기하다〉で表現すると「かわいい」以外のプラスアルファ的要素も出せるんだろうなあと思うのです。

 

いろんな意味プラスアルファを含んだ形容詞をどう感じていき、どう身に着けて行くか。

 

その点は、やはり現地生活が一番有利なんだろうなあと思います。

その次に、韓ドラ。韓ドラは「リアル生活の再現」です。

 

こんな時、섭섭하다って言ってた!

こんな時、답답하다って言ってた!

 

というように、形容詞ピンポイントで、韓ドラをみてみるってのも楽しいかもしれません。