「オジャパメン」について私が思うこと。 | 小さな町から韓国語

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田舎暮らしをしながら、韓国語教室を運営しているおばさん先生のブログ

先日の韓国語のレッスンで〈어젯밤〉と言う単語がでてきました。

 

〈어젯밤〉は、「昨晩」という意味ですが、この単語に出会うたびに、どうしても、1990年代後半に、「ダウンタウンのごっつえぇ感じ」で歌われていた『オジャパメン』が、頭をよぎります。

 

ご存じの方も多いと思いますが、『オジャパメン』のオリジナル曲は、韓国の元祖アイドルグループ「소방차」(ソバンチャ;消防車)の『어젯밤이야기』。

 

最近のアーティストにもカバーされたりする、韓国では超有名な曲です。

 

こちらがオリジナル曲の映像です。

 

 

ダウンタウンの『オジャパメン』は、番組の放送作家が、韓国語の『어젯밤이야기』を聞こえたままに、カタカナに起こした歌詞で、そのまま歌われているので、そういう意味では、韓国語のままです。

 

でも、『オジャパメン』の歌詞のカタカナをそのまま読んで、韓国人に通じるか?というと、部分的にはOKで、部分的にはNOだろうなあと思います。

 

まず、出だしのところ、

(ハングルで書いたところがオリジナル曲の歌詞、カタカナが日本語の『オジャパメン』の歌詞です)

 

어젯밤에 난 네가 미워졌어
어젯밤에 난 네가 싫어졌어

 

が、
 

オジャパメン ナネガミオジョソ

オジャパメン ナネガシロジョソ

 

となっていて、この辺りは、「まあまあよく聞き取れたのでは」という感じです。

 

でも、続きでは、

 

빙글빙글 돌아가는

불빛들을 바라보며

 

と言う部分が、

 

ディング ディング ドラガヌン

ドゥティクル パラボニョ

 

となってまして、かなり的外れ感があります。

 

でも、その次、

 

나 혼자 가슴 아팠어

 

の箇所は、

 

ナホンジャ カスマパソー

 

というように、〈가슴 아팠어〉を連音化させた「カスマパソー」となっていて、「おお!~」と思います。

 

ですが、最後のあたりに来ると、

 

내 친구들이 너의 손을 잡고

춤출 때마다
괴로워하던

나의 모습을

왜 못 보았니

 

ネ チングズリ ノエシロチョソ

ツンツルテンマタン

ゲロハド

ナエモスルムン

フェンフルホ アムニー

 

となってまして、最後に力を抜いたのか?聞き取り的にはダメダメ感。

それとも「ツンツルテンマタン」のあたりは、ウケねらいなのか?とも思ってしまいます。

 

(でも、韓国語に無知なうちの夫に聞かせたら、〈춤출 때마다〉の部分は、やはり「ツンツルテン」に聞こえる・・・とも言ってまして、素直な聞き取りだったのかもしれませんが)

 

韓国にいたころ、この元祖アイドル「소방차」のメンバーの一人が、バラエティ番組で、日本では『어젯밤이야기』がすごく有名で、人気があるんだぞ!と嬉しそうに話しているのを見ました。

 

その時、私が思ったのは・・・

 

たしかに、人気はあるよなあ。

 

けど、その人気は、歌詞のひびきのおかしさや、おもしろさを、すこし茶化したところからきてるんだけど・・・それでもいいでしょうか?

 

という気持ち。

 

韓国語を知ってしまった以上、この『어젯밤이야기』の歌詞が分かってしまった以上、単純に音や響きのおかしさだけではなくて、歌詞の中のせつない気持ちとか、そういうのも伝わってほしいんだけれども・・・・と思います。

 

韓国語が分かる方は、ぜひ、本家本元の『어젯밤이야기』をお楽しみください。