【 生前整理 】

 

 

一人暮らし、末期がんの依頼者。

 

 

ご本人は入院中ですが、

住まいを処分するために

片づけに入りました。

 

 

4LDKのファミリー向け

だ新しい

オートロックの大型マンション。

 

 

 

玄関で靴を脱ぐべきか迷いました。

 

 

 

というより、靴を脱ぐ場所がない。

 

 

 

スリッパを持参していなかったので

しかたなくお家にあったものを履きます。

 

 

 

いわゆる、「ゴミ屋敷」ではないんです。

 

 

ゴミではないけれど洋服が

家中すべての部屋を埋め尽くしていました。

 

 

洋服のほかには洗剤類。

 

 

 

こういうお家になる方は

決して散らかっているのが平気

というわけではありません。

 

 

片づけたい、きれいにしたい

掃除をしなければ

という気持ちが強いからか

洗剤や、掃除機を

たくさん買い込む傾向があるようです。

 

 

 

以前、入ったお家では

床が見えない状態なのに

ルンバが3台ありました。

 

 

なんとかしたい

と苦しんでいる姿が見えます。

 

 

 

LDK20畳ほどでしたが

そこも洋服で埋め尽くされていました。

 

 

少し前にほかのスタッフが

作業を始めていましたが

少しくらいさわっていても

動かしたのかどうかわかりません。

 

 

 

問題は、この洋服を「ほとんど捨てない」

という希望があったことです。

 

 

 

欲しい方にあげるから。

 

 

 

 

うーーーん

 

 

 

欲しい方・・・・

 

 

 

仕方がないので片っ端からたたんでいきます。

 

それを置いておく場所がないので

まずは和室の床をガーーーっと

ブルドーザー方式で開けました。

 

 

続きのリビングは

和室からの移動のせいで

もっとすごいことになります。

 

 

和室に近づけなくなったので

とりあえず、3人掛けソファーの上にある

洋服を落として、床のものをたたみ

ソファーの上に置く。

 

 

通路ができたら和室に運ぶ。

 

 

足元に少し余裕ができたので

ゴミも集め始めます。

 

 

ゴミ袋を置く場所もなかったので・・・

 

 

ゴミを集め始めると

あちこちに小銭、たまに紙幣

あとたばこと薬のシート

が多いことに気が付きます。

 

 

食べ物はほとんどありません。

 

 

スーパーのビニール袋があっても

中には新品の洗剤。

 

 

お惣菜のパックだとかいうものは

ありませんでした。

 

 

キッチンの方は他のスタッフが

どんどん捨て作業をしていて

 

食品はほとんどないものの

調味料だとか、使いかけの洗剤で

処理が大変そうです。

 

 

ゴミ袋で出せるものは

つでも捨ててこないと

身動きが取れなくなるので

ゴミステーションへの行き来でも

かなり時間を取られます。

 

 

 

そして、部屋を埋め尽くす

洋服

下着、

バッグ、

ベルト

ほとんどが新品でタグもついている

ということがわかってきました。

 

続く

 

 次のお話 【 生前整理 】 2日目