オペラ鑑賞歴は20年くらいになりますが、

ワーグナー作品に関してはまだ歴史が浅い私。

 

 

特に積極的に足を運ぶようになったのも、

ここ数年のことです。

 

 

なので「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を、

きちんと通して鑑賞するのは初めてのこと。

 

 

休憩等入れれば、

5時間超えの大作ですからあせるあせるあせる

 

 

 

生半可な気持ちで、

挑めるようなものではないですよね。

 

 

 

実際鑑賞してみても、

長さに関しては。

 

 

ちょっと度をこえてるかなチーン

 

 

って思いますね。

 

 

 

ワーグナーの作品の中では群を抜いて楽しく、

見やすい作品であることはとてもよくわかりましたが。

 

 

 

それでも、

私にはちょいと苦痛に感じる尺でした。

 

 

 

夏休み中で、

かなりリラックスした状態でしたので、

かろうじて集中できたのですが。

 

 

通常の仕事しつつ、

家事もこなしているような。

 

 

現代社会に埋もれた現役世代が、

気楽に楽しめるような類の娯楽ではないと。

 

 

 

やはり、

そういう異質なものは感じました(笑)

 

 

 

とはいっても、

とっても素晴らしかったので乙女のトキメキ乙女のトキメキ乙女のトキメキ

 

 

 

以下感想等書いていきますね。

 

 

 

ニュルンベルクのマイスタージンガーという作品は、

いい意味でワーグナーっぽさがなくて。

 

 

 

不気味で陰気な半音階が続く無限旋律もなければ、

(*有名な序曲がベースとなって極めて明るい調性で旋律が続いている)

 

 

やたらとドラマティックに雄叫び歌うヒロインも出てこない。

(*要となる役であるザックスやベックメッサーに関しては、

本場バイロイトから招聘した凄腕の歌手を抜擢しているメトの抜かりのなさ)

 

 

 

■ちなみにこの第二幕のシーンはとっても面白くて、

音楽も愉快。

(モーツアルトのオペラを彷彿させるような、

ドタバタぶりは心躍る楽しみに溢れています)

 

 

 

ザックス役:ミヒャエル・フォレ( 下段写真)

 ベックメーサ役:ヨハネス・ボータ(上段写真リュート持った左手の方)

 

バイロイトからやってきたホンマモンのワーグナー歌手の2名。

この2役の歌手の質がこの舞台の出来を決めるといってもいい、

重要な役なのです!

 

 

上段画像引用元:The Classical Review

 

下段画像引用元:METライブビューイングHP内

 

 

 

そして、

 

 

神話とか寓話ではなく、

起承転結がはっきりし、

皮肉やユーモアなんかも詰まった台本がまた素晴らしいラブラブ

 

 

オペラの世界では非常に珍しい、

良質なプロットと言えるのでは?

 

 

 

難解で暗くて不気味

 

っていう私が昔イメージしてた、

ワーグナーのイメージを払拭するエンターテイメント。

 

 

音楽と物語と舞台。

 

 

あらゆる方向で総合芸術としての高みを目指した、

ワーグナーの野望がビシバシ伝わってくる傑作のように思いました。

 

 

 

 

自作の「ニーベルングの指環」や

「トリスタンとイゾルテ」のネタが放り込まれていたり。

 

 

 

 

20年以上の歳月費やして完成までこぎつけ、

4時間以上の上演時間で語られるのは、

 

 

 

「ドイツとその芸術賛歌」

 

 

暑苦しいまでのゴリ押しで、

ドイツ万歳を掲げまくっている。

 

 

これには、

少々辟易する人も多いことかと思います。

 

 

 

実際にイスラム圏などでは、

ワーグナーの作品は上演禁止な国などがあったと記憶しています。

 

 

ヒットラーが心酔して、

プロバカンダに利用された歴史とかも知っているので。

 

 

 

行きすぎたドイツ愛が優生思想というものの、

メタファーになっているのは否めない。

 

 

実際に鑑賞してみて、

そのことは深く実感しました。

 

個人的には、

バイロイトなんかでここういう作品鑑賞すると。

 

 

 

少し複雑な心境になったりしないかなと、

余計なお世話だけど。

 

 

 

思ったりしましたよ。

 

 


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