私が高校生くらいの時に起きたバンドブーム。

 

パーソンズというバンドのDEAR FRIENDSという曲が大ヒットしました。

 

当時私はPATIーPATIとかロッキングオンジャパンとか、

毎月大量のバンド雑誌を買い込み、

それはそれは隅から隅まで読み込んでいました。

 

この曲の作詞はボーカルのJILLさんなんですが、

雑誌でその経緯を読んで度肝抜かれました。

 

 

 

JILLさんは元夫のアナーキーのギターのマリさんにライブハウスで刺されて、

大けがを負うという体験をされています。

 

どうやら男性と談笑していたJILLさんに嫉妬して、

衝動的に刺されたとのことでした。

 

バンドというどこか退廃的な雰囲気と、

痴話喧嘩から殺傷事件に発展するという大人びた空恐ろしい話に、

バンドなんてものは凡人にはできないものなんだなと、

子供心に戦慄が走ったのを憶えています。

 

そんな退廃的な危うさは、

矢沢あいさんの大ヒットマンガ「NANA」なんかでも描かれていますね。

 

ルックス的にも、

声質的にも、

JILLさんはやはり凡人ではないです。

 

選ばれし向こう側の世界の人って感じがします。

 

後にJILLさんがマリさんへの思いを書いたのが、

この曲です。

 

憎いというより悲しかったと言っていました。

 

この曲、

ドロドロどころか、

わりとキャッチーで、

爽やかですらありますけど。

 

 

今体の自由が利かないので、

いろいろな本や映像を眺めているんですが、

ゲーテのファウストを少し紐解いています。

 

老学者ファウスト教授はあらゆる学問を極めつくしましたが、

結局「我々は何も知ることができない」と絶望し自殺を企てる。

ここから物語が始まります。

 

悪魔メフィストフェレスが現れ、

<満足>できたら、

魂を取られてもいいかと賭けを持ちかけ、

ファウストは決して魂の底から満足はしないだろうとその賭けにのってしまうのです。

 

人間がいかに脆いものなのか。

そして悪魔がいかに魅力的なものなのか。

 

悪魔はいつだって人の弱さにつけこんで、

忍び込んでくるのです。

 

悪魔はいつだって美しくて魅力的なんです。

家族や大事な人が悪魔に魂を取られてしまった時に、

人間になす術なんてありません。


最後にこの記事を持って、

ブログは卒業したいと思います。

多くの人に支えられてここまで生きてきました。

本当にありがとうございました。



さようなら


ゆきさな



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