Villa No.14 #30 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はお気をつけくださいませ



第1話→★★★

一覧→◇◇◇ 



















Side O







話に夢中になっていたら、気づいたらニノがいなくなっていて、俺は焦った。マリさんの夫はこのリゾートでボートを運転するスタッフらしく、船とか船舶免許の話で盛り上がっているすきにいなくなっていたみたいだ。もう少ししたら夫がここに来るからもっと詳しい話を聞いてみて、と言ってマリさんは旦那さんを呼びに行ったみたいだった。



あれ、あいつもいないじゃん…



もしかして…ニノ、あいつと…



ピエールとかいうフランス人もいなくなっていることに気づいて俺の焦りはますます大きくなった。


「ニノ帰ったのかな」


俺が呟くと、隣で同じく酒を飲んでいる相葉ちゃんがこちらを向いた。


「ニノ?さっきあの金髪の人と出てってたよ」


「マジで?」


俺が声を上げて立ち上がると相葉ちゃんはびっくりして目をまん丸にした。


「い、いつくらい?」


「んーいつだろ…さっきリーダーが船のパンフ見せてもらってる時くらい」


俺はレストランの時計に目をやった。



結構、たってんな…



「何か約束してたの?一緒に帰るとか」


「や、そういうわけじゃ…ねんだけど」



…言われてみれば、別にお互い大人なんだし、同室だからって行動を共にする必要はない。



だけど、あいつと出てったってのが…



肩を抱いたり、手を取ってエスコートしたり、ニノのことを気に入っているらしいピエールのことを思い出すと、胸がざわめいた。



もし、ニノがなんかされてたら…



なんだろ…



すげぇ…やだ…



そのとき、マリさんがレストランの奥から戻ってきた。「俺もう行きます」と言おうとした時、マリさんが小さなメモのような紙を持っていることに気づいた。


「大野さんにお電話が…ご伝言ありましたよ」


「へ?俺に?」


「こちらにお泊まりのピエールさんという方です。ご存知ですか?」



ピエール…なんで…



俺が頷くとマリさんはメモを見た。


「ニノミヤさんがお部屋にいるので来てください、ということでした」



な…



マリさんは顔を上げた。


「ピエールさんのお部屋はわかりますか?一応うかがっていますが」


「あ、わかります、ありがとう」


俺はお礼もそこそこに、レストランを飛び出した。










ライトアップされた夜の桟橋を猛ダッシュしたら、すれ違うホテルスタッフが驚いて声をかけて来るけれど、そんなの今の俺に構っている余裕はなかった。



あいつの部屋、行くなって言ってたのに…



ったく、あぶなっかしいんだよ…



なぜか、ニノと2日前風呂で裸同士触れ合った時の感触とか、ニノがラッシュガードを脱いだ後の白い肌が頭に浮かんできて、俺はますます焦った。



部屋にふたりきり…



何されっかわかんねぇじゃん…



俺は灯りのついたvilla No.13の前で止まると、一息ついてドアの呼び鈴を押した。



ニノになんかしてたら、あいつ許さねぇ…



ぐっと拳を握りしめたとき、中から人が出て来る気配がした。


「Bonsoir! オオノサン、イラッシャイ」


「あ、おお…あの…ニノは?」


にこやかに微笑むピエールに俺は面食らった。