Villa No.14 #27 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はお気をつけくださいませ



1ヶ月ぶりでしたーΣ(・ω・ノ)ノ!




前回の話→◎◎◎

第1話→★★★

一覧→◇◇◇ 





















Side N






大野さん…ホントに覚えてないんだ、俺とキスしたこと…


温かな海で穏やかな波に揺られながら、俺は大野さんを見つめた。大野さんは真剣な顔で俺を見つめている。


「じゃ…しよ…っか…」



あ…



大野さんはかすれた声でそう呟くと、片手で浮き輪につかまったまま、もう片方の手で俺の頰に触れた。大野さんが海の中にいるせいか、それとも俺の頰が熱いのか、大野さんの手は一瞬ひんやりと感じられた。でも、それは一瞬で、じんわりと大野さんの手の温かさが伝わってくる。


「ニノ…」


大野さんのかすれた声に胸はドキン、と跳ねた。顔を寄せると、大野さんの真剣な瞳が近づいてきて胸はますます早鐘みたいに鳴った。


「…ぁ…」


唇にかかったの、大野さんの吐息かな…と思った瞬間、大野さんの動きが止まる。なんだろうと思った瞬間、大野さんは俺とは違う方向へ振り返った。


「大野さーん?」


大野さんの向いた方に、小さな船が見えた。男が1人、こちらにぶんぶん手を振っている。


「翔くんだ…」


大野さんは俺の頰から手を離すと、ぶんぶんと手を振り返した。近づいて来る船を確認して、大野さんは俺に振り向いた。


「…よかったぁ…ニノ…助かったな…」


「…そ…ですね…」



…助かった…のか?



助かったとしたら…この場合、何が、どう、助かったんだろ…



もう少しで、大野さんの唇に触れそうだった自分の唇に、俺はそっと指で触れた。










翔さんは朝早くから別の島に観光…というか島民の生活に触れるツアーに参加していたらしい。ホテルのボートに助け上げられたあと、その島で売っていたという、地元の人たちが作ったカバンやアクセサリーをもらった。


「翔さんこういうの好きだよね…楽しかった?」


「超面白かったよ。滝とかもあったし」


「まった朝早かったんでしょ?」


「うん、今朝は5時に起きた」


「すげぇ」


そんな会話をしながらリゾートへ近づくにつれ、翔さんは言った。


「今日はさ、ホテルのレストラン、ビュッフェナイトらしいよ。人気で席がなくなるから早くから行った方がいいって」


「すごい知ってんな」


大野さんが感嘆の声を上げると翔さんはニヤリと笑った。


「取材しましたから」













皆と一緒に、ホテルのレストランでランチを取って、夕食の待ち合わせ時間を決めた。その日の午後は、他の3人が俺たちの部屋の見学に来て、初めて来た時の相葉さんと同じく、そこかしこで驚嘆の声をあげていた。そのあとは3人がビーチ方面に帰るついでに付いて行き、ホテルのプールで一緒に過ごした。俺は日差しに疲れて先に部屋に戻り、大野さんが部屋に戻って来る前にシャワーを浴びてすっかり身支度を整えた。リビングでぴこぴことゲームをしていたら、真っ黒に日焼けした大野さんが帰ってきた。


「焼けすぎじゃない?カレーパン食べたくなる色だよ」


俺が言うと大野さんはふふっと噴き出した。


「日焼け止め、塗ってたんだけどな」


「楽しかった?」


「うん…釣りの説明聞いたりしてた」


ホテルには所有するボートで釣りに出かけるツアーもあるらしい。大野さんは話しながら、身支度を整えた俺を見て、「メシ行くよな?待ってて」と慌てて言うと、洗面スペースに入っていった。