苦手な方はご注意くださいませ
Side O
「へ?…怒んないけど、え?何、もしかして、昨日戻ってたとか?」
俺が言うと、ニノは焦ったように首を横に振った。
「ちがっ…そんなわけないじゃない…その…さっき電話したじゃん?」
「あ、あれ…戻ってたの⁈ 」
子供だと思って話してた…
違和感、なかったけど…
「あの電話のちょっと前に…うたた寝して起きたら戻ってた…」
そうか、電話でニノは「やだ」を繰り返して…
「会いたい」って…
ニノ…おいらに、
ワガママ…言ってくれてたんだ。
俺はもう一度、顔を真っ赤に染めたニノを抱き寄せた。
「会いたかったの、おいらに?」
こくんと頷いたニノが眉をきゅっと寄せて俺を見つめた。
「会いたかった…」
可愛い…たまんない…
抗いがたい愛おしさが押し寄せてきて、俺はニノをまたぎゅっと抱きしめた。顔を寄せて、頰につくかつかないかくらいの距離まで唇を寄せる。
「な、チュウは?」
「あの…」
はぁっ…とニノの唇からこぼれ落ちるため息が甘い。ニノは潤んだ瞳をこちらに向けた。
「ちゅ……チュウも……して…?」
「ん…どっち…おやすみ?コイビト?」
答えはわかりきっているけれど、ニノの下唇に触れて親指でそっとなぞる。
「こ…コイビトの方…に決まってるじゃん…」
恥ずかしいのか、少しぞんざいな口調で呟きつつも、頰を染めて目を伏せるニノに、どきん、と胸が跳ねる。顎を指ですくうと、ニノは再び俺と目を合わせた。
俺はもう一度、顔を真っ赤に染めたニノを抱き寄せた。
「会いたかったの、おいらに?」
こくんと頷いたニノが眉をきゅっと寄せて俺を見つめた。
「会いたかった…」
可愛い…たまんない…
抗いがたい愛おしさが押し寄せてきて、俺はニノをまたぎゅっと抱きしめた。顔を寄せて、頰につくかつかないかくらいの距離まで唇を寄せる。
「な、チュウは?」
「あの…」
はぁっ…とニノの唇からこぼれ落ちるため息が甘い。ニノは潤んだ瞳をこちらに向けた。
「ちゅ……チュウも……して…?」
「ん…どっち…おやすみ?コイビト?」
答えはわかりきっているけれど、ニノの下唇に触れて親指でそっとなぞる。
「こ…コイビトの方…に決まってるじゃん…」
恥ずかしいのか、少しぞんざいな口調で呟きつつも、頰を染めて目を伏せるニノに、どきん、と胸が跳ねる。顎を指ですくうと、ニノは再び俺と目を合わせた。
瞬く褐色が、潤んで揺れている。
ゆっくり近づくと、ニノはすうっと目を閉じた。ちゅ、と触れ合わせた唇はそのまま離れずに、深く重なり合っていく。
「…ぁ…ん……っ…ふ…」
くちゅ、くちゅ、って音がふたりの唇から漏れて、俺はたまらずニノの頭を引き寄せた。
「大野…さ…んっ……っは…」
絡み合う熱も、ニノの吐息も声も、全部甘くて、俺の頭を痺れさせてゆく。キスしながら髪を撫でて耳に触れると、ぴくりと反応するけれど、さらに唇をねだるように吸い付いてくる。何度も深く貪りあった後、ニノはゆっくりと唇を離した。
「あの…前…電話で…」
俺がベッドに脚をあげてあぐらをかこうとしたら、ニノはその前に正座するみたいに座って、握りしめた拳を膝の上に置いた。
「ひどいこと言った…ごめん…」
ウルウルした2つの褐色がこっちをじっと見つめている。
「ううん、おいらも…なんか後ろめたくて歯切れ悪くて勘違いさせたかな、って思ってた」
言った途端、ニノの目が見開かれた。
「後ろめたいって…やっぱあのときの…女?」
「あー、だから違くて」
俺は頭を掻いた。
「女じゃねぇよ。オネェだ」
「へ⁈ マジで⁈ 」
目をまん丸にして驚くニノに、俺は笑った。
「…ぁ…ん……っ…ふ…」
くちゅ、くちゅ、って音がふたりの唇から漏れて、俺はたまらずニノの頭を引き寄せた。
「大野…さ…んっ……っは…」
絡み合う熱も、ニノの吐息も声も、全部甘くて、俺の頭を痺れさせてゆく。キスしながら髪を撫でて耳に触れると、ぴくりと反応するけれど、さらに唇をねだるように吸い付いてくる。何度も深く貪りあった後、ニノはゆっくりと唇を離した。
「あの…前…電話で…」
俺がベッドに脚をあげてあぐらをかこうとしたら、ニノはその前に正座するみたいに座って、握りしめた拳を膝の上に置いた。
「ひどいこと言った…ごめん…」
ウルウルした2つの褐色がこっちをじっと見つめている。
「ううん、おいらも…なんか後ろめたくて歯切れ悪くて勘違いさせたかな、って思ってた」
言った途端、ニノの目が見開かれた。
「後ろめたいって…やっぱあのときの…女?」
「あー、だから違くて」
俺は頭を掻いた。
「女じゃねぇよ。オネェだ」
「へ⁈ マジで⁈ 」
目をまん丸にして驚くニノに、俺は笑った。