Be My Baby 31 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ



























Side N






『ニノ?』


コールしてほどなく、大野さんの声が聞こえた。



ああ、大野さんの声だ…



朝も聞いたのに、なぜだか懐かしい。

少し心配そうに聞く声に、胸の奥がとくんと鳴る。


「大野さん…」


大野さんの声の後ろから、車の走る音がしている。送迎車に乗っているようだった。


『ニノ、さっきの読んだ?今日おいらすっげぇ遅くなっちゃうからさ。また翔くんとこ泊まりな?』


「やだ」


きっぱりと出た言葉に俺がびっくりした。


『ニノ…おいらさ、お前をひとりで置いとくの心配だから…な?翔くん家、楽しかっただろ?』


大野さんは諭すように優しく、俺に話し続ける。俺は「やだ」と繰り返した。


『でも昨日、ひとりでさびしかっただろ?翔くんとこいてくれたら、おいらも安心だから…』


大野さんは困っていた。



そりゃ、困るよね?



俺はずっと、この優しい人を、



困らせたくなかったんだ。




でも…




「やだ…」


俺は最初の言葉を繰り返した。




この人を困らせたくなくて、



あのとき、

たった一言が言えなくて、



この人をきっと、傷つけた。







そんなのはもう、嫌なんだ。







伝えなきゃ…





ほら、ほんの、一言よ?




子供みたいに素直に



ありのままの気持ちを伝えるだけじゃないか…










「会いたい…」







そう口にすると、電話口で大野さんがはっと息を飲む気配がした。


『ニノ…』


「会いたいよ…また今日も、大野さんに会いたいから」


一度外に出た感情は、どんどん溢れてくる。


「ここにいたい…」


『ニノ…おいら困らせないで…な?翔くん家でいい子にしてな?』


「やだ、会いたいよ…すごく…会いたい」


口に出すと、より一層、会いたい気持ちが加速する。気づいたら、スマホをぎゅっと握りしめて喋っていた。


『ニノ…んなこと言われたら…おいら…』


大野さんは、絞り出したような掠れた声でぽつりぽつりと言った。


『…次の仕事…行きたくなくなるでしょ?』


もう、と、少し茶化すようにオネェが入った口調で呟いた後、大野さんはきっぱりと、でもとびきり優しい声で言った。


『わかった。遅くなるけどおいらん家にいて』


「ん」と頷く。何時間か後に大野さんに会える、と思うと、子供みたいに胸が高鳴った。


『でも遅くなっから、わかったら風呂入って先に寝てな?』


「うん…わかった。ありがとう」


『よし』という安心した声が聞こえた後、電話は切れた。



よかった…言えた…



電話は切れたけれど、まだつながっているような、ふわふわした感覚が残っていて、俺はスマホをしばらく握りしめていた。