BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ
Side A
「さすが、雅紀には懐いてるな」
「翔ちゃんだってニノとチュウするくらい仲いいんでしょ?」
「ぐ…だから未遂だっつーの」
うめく翔ちゃんを横目に、俺は床に座ったままニノを膝の上に抱き上げた。
「ニノちゃん、リーダーとコイビトになったんだねぇ。いつからなんだろう」
「わかんない…覚えてないの…」
悲しそうに首を振るニノの頭を俺はまた撫でた。
「リーダーとコイビトなんだったらさ、他の人とはあんまりチュウしない方がいいんだよ?」
「そっかあ…」
寂しそうに呟くニノの頰をつんつん、と指でつついてやる。
「だからこっちのほっぺに俺がチュウして、こっちのほっぺに翔ちゃんからチュウしてもらうのはどう?」
「うん!」
ニコッと笑うニノに、ついドキ、と胸が鳴る。
やっぱニノ可愛いよな…
翔ちゃんがつい、くらっとなって、チュウしたいと思うのも無理はないかもしれない。だっていつものニノは、絶対こんなことさせてくんないもんね…
「じゃあ行くよ、翔ちゃんも」
翔ちゃんの腕を取って一緒にニノの顔に近づく。翔ちゃんと両側から顔を寄せて行くと、ニノはふふふっと照れたように笑った。
「ニノ、おやすみ」
「ニノちゃん、おやすみ」
ちゅっ、と同時にニノの頰にそれぞれ口付けると、ニノは恥ずかしそうに手を口元に持っていって笑った。
「ふふっ…おやすみなさいっ」
「お」
「あ」
ニノは翔ちゃんの頰と、俺の頰に一回ずつ軽くちゅっとキスを落とすと、立ち上がって、てててっとゲストルームに向かっていった。
「ふぅ…雅紀ありがと。助かったよ」
翔ちゃんが立ち上がって、俺を引っ張り起こしながら言った。
「じゃあお礼に…俺にもチュウして?」
「ふふ…『コイビト』の方…だよな」
翔ちゃんの体が俺に近づいて、そのまま俺の体をダイニングテーブルに押し当てる。
「雅紀…」
さっきニノがキスをくれた頰に翔ちゃんの柔らかな唇が触れた。
「そこは『おやすみ』の方だよ」
くすくす笑いながら翔ちゃんの両頬を手で挟んで、向きを変える。
「ん…」
沈んでくる翔ちゃんの 唇も 舌 も熱くて、甘くて…
「っは…ふ…」
俺たちはしばらく唇を貪りあった。翔ちゃんの熱い体が押し当てられている俺の体もどんどん熱くなって行く。
「ダメ…ニノが…」
「ふっ…子供が寝たら、続きだな…」
翔ちゃんはニヤリと笑って体を離した。
やばい…翔ちゃん楽しそう…
子供って言っても、ニノだけど…
翔ちゃん、こういうシチュ…好きそうだよね…
翔ちゃんは、そのまま俺の夕食を用意するためにキッチンへ向かっていった。その背中がやはり、なんだか浮かれているように見える。
俺…今日…寝かせてもらえんのかな…