小悪魔ちゃんの本気 hunt ☆ 7 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。







Side N






大野さんは、ナカジを見送った後、遠慮がちにベッドに近づいてきた。


「…ごめん。なんか…もう一度、会いたくて」


俺は首を振った。



もう一度会いたかったのは、俺の方…



正直、俺のHPは残り少ないけどね。


喉が痛むし、体中だるいし、頭も重くてぼうっとする。


とても狩猟(ハント)なんて言ってらんない体調になってきた。



でも…



このややこしい時に俺ん家に来ちゃって、「会いたかった」と口にするこの人に、「また、仕事で会えるじゃん」って冗談めかして終わりにするのも違うと思った。


大野さんが言う、「もう一度」はきっと、俺のと同じ意味…だよね…


今日、もっかい俺に会いたいって…思ってくれたんだよね…?


俺は、この人の言葉を、そのままで信じたい。



手先が器用なくせに、



生きるのは不器用で下手くそなこの人を、





そのまま、好きでいたい。





いつも、そうありたいと…思ってんだよ。



「動物だからね、我々は」


俺が呟くと、大野さんはキョトンとした。


「全部の行動を、理屈とかで説明できっこないってこと」


俺が言うと、大野さんは神妙な顔で頷いた。


「なんでかは…確かに、うまく説明できねぇの」


「うん、いいよ、それで」



今日は、来てくれた…それだけで、充分。



すげー、嬉しい。



彼はベッドサイドを見回しながら俺に尋ねた。


「あ、えっと…メシ食った?」


「うん…ナカジがおかゆ作ってくれた」


「薬…のんだ?」


「うん、のませてもらった」


大野さんは突っ立ったまま、少し眉を動かした。


「おいらと同じやり方…じゃないよな?」


不安そうな顔を見たら、いたずら心がわいてきた。


「ふふ…そうだって言ったら?」


「すげぇ…ヤだ…おいらが…飲ませ直したいくらい」


大野さんはベッドの傍らにしゃがみ込んだ。眉を寄せたまま、真剣な目でじっと見つめられて、ドキドキする。



もう…また熱上がりそ…



「ふふ…ウソだよ」


俺が笑みを浮かべながら呟くと、大野さんは「はあっ」とため息をついた。


「もー…あんま心配させんなよ」


「もしかしてそっちの心配…してくれてたの?」


「だって…お前、あいつと仲良いし…その…さっき、可愛いって言われたって…」


「ふふ、ナカジはいいヤツだよ。いい後輩」


大野さんは、座っている俺の頰にゆっくりと手を近づけた。


「なあ…俺は?」


「大野さんは大野さん」


「どういう意味だよ…って、お前、あっつ…」


俺の頰に触れた大野さんが、びっくりした声を上げた。


「だから、風邪だって言ってんじゃん…」


「ごめん!こんな話してる場合じゃなかった…何か、してほしいことある?」


「じゃ、リーダー…着替え…手伝って?」


傍らのTシャツを目で指しながら、大野さんに微笑むと、彼は神妙な顔のまま頷いて、「わかった」と言って、立ち上がって踵を返した。



…は?



彼はそのままドアを開けて、部屋を出て行った。



…な…なんなの…


着替えさせてって言われて、なんで部屋出てくの…



…これだから、




天然ってイヤなんだよな…