小悪魔ちゃんの本気 hunt ☆ 2-1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

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嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


こんばんは、雪乃です。


先日アップした「小悪魔ちゃんの本気hunt☆ 」という恥ずかしー(汗)タイトルの短編があるのですが、その続きとして今回、書きました。

私は平素、妄想を文字にしたときは、最後まで書き終わっている状態にしてからアップするので、今回みたいに、終わったのをまたあげる、そして、終わってない状態であげるというのは初めてです。かーなーり、ドキドキしてます(^_^;)

でも、続きがみたいとコメントくださったのが嬉しくて調子に乗って書いてしまいました。K様、M様、コメントありがとうございました\(^o^)/


そいでは、妄想の続き…ではあるんですが、単体でも読んでいただけると思いまっすヾ( ´ー`)













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Side N





恋愛は狩猟(ハント)に似てるってのが持論、って前に言ったことあったよね。


その観点で行くと、俺の恋愛の最終目標は、相手に


「こいつを狩りたい、手に入れたい」


って思わせることなんだ。


もちろん、あの人と俺がそうなるためには、壁がいくつも存在してることはわかってるよ。



もう、呆れるくらい、長く…重い、恋患い。



でも、俺はもう、何もわかっていない無邪気な子供じゃない。




人の気持ちをこっちに向けたいってなった時、どうするか。


その人に何かしてあげたいと思うし、困っていたら助けてあげたい。


その人に、自分が何かするって発想になるよね。






…でもね、逆も、割と効果あるの。



その人に、自分を助けさせる。



ホラ、自分が誰かの役に立った時って、すごい嬉しいと思わない?


嬉しい気持ちは、助けた人のイメージと一緒に保存されていく。


それで、ふとしたときに、自分のしてあげたこと、相手にとってどうだったかな?って気になること、あるよね。


そうやって、自分のこと考える時間を増やしてもらうの。




で、助けてもらうにしても、正攻法でいったら木っ端微塵だよ。


本当に相手にお願いしたいことがあったら、初めに言っちゃダメなんだ。


初めは小さなお願いを聞いてもらって、こっちを助けてもらうって形を確立させる。


そうして、だんだん、お願いごとの内容を、自分の望みに近づけていくの。





…そうやっていつも、人をたらしこんでんでしょ?って言うけど、



最後に、あの人をたらしこめれば、



人生丸儲け…だから、



なんとでも…言っていいよ。


















あー、つらい…


全身がだるくて、熱くて、身をソファに投げ出す。


楽屋にはまだ俺一人。


風邪っぽいな…と朝思っていたら、夕方にはもう、本格的な症状が出始めた。

マネージャーがもらってきてくれた薬がカバンに入っていたけれど、立ち上がってそれを取り出して飲むことを考えると億劫で、しばらく寝たままぼうっとする。

そのとき、ドアが開いて、リーダーが入ってきた。

すぐにソファでぐったりしてる俺に気づいて、近寄ってくる。


「ニノどした?大丈夫?」


リーダーはソファのすぐそばでしゃがみこんで、ソファに寝ている俺と目を合わせた。


「風邪…ひいたっぽい…」


「マジか…すげぇつらそう」


リーダーは、心配そうな顔つきで俺の額に手をあてて体温を確かめた。外から来たせいなのか、ひんやりとしたリーダーの手が気持ちいい。


「熱あんの?」


「わかんない。ないんじゃない?」


「熱いよ…収録大丈夫?」


リーダーは俺の額に当てた手を、体温をより確実に探るかのように、何度か動かした。手が髪に触れて、その髪がまた俺の肌に触れる。それだけで、馬鹿みたいにドキドキした。


「大丈夫…ってか、やんないって選択肢はないから」


起き上がろうとする俺をリーダーはソファに押し戻した。


「ちょっとだけだけど…寝てた方がいいよ」


「ん…」


「なんか…してほしいこと、ある?」


俺の顔を心配そうに覗き込むリーダーに、嬉しくなる。



ああ、こんなときなのに…



この人の瞳に俺しか映っていなくて、そんな小さなことで幸福感に包まれるとか…



我ながら、重症だな…



「スマホ…取って」


俺はソファの近くのローテーブルの端っこに置きっ放しになっていた自分のスマホを指差した。


「はい」


リーダーはすぐにそれを取って、俺に渡してくれた。


「…ちょっと寒い」


俺がリーダーの顔を見つめながら呟くと、彼は着ていたシャツをさっと脱いだ。それを、寝ている俺の体にかけてくれる。


「かけときゃいいよ、それ」


「リーダーは?」


「俺は平気」


リーダーは目を細めて笑って、俺の頭をくしゃっと撫でた。


「あと…もう一個お願いしていい?」


「もちろん…何?」


俺は向かい側のソファにおいた自分のカバンを指差した。


「薬…飲まなきゃなんなくて」


「よっしゃ」


リーダーはすぐ立ち上がって、俺のカバンの中の薬の紙袋を取り出した。


「これと…これか…」


2粒の錠剤を手に持って、ソファの前のテーブルにあった水のペットボトルの蓋を開けてくれる。


「ニノ…飲める?」


「ん…起きんの…つらいから…」


リーダーは俺の答えを聞き逃すまいとしているのか、またソファの傍にしゃがんで俺に顔を近づけた。その、薬の錠剤を乗せた手のひらに手を伸ばして、錠剤を一粒摘む。

俺は、親指と人指し指で摘んだそれを、リーダーの口元に持っていった。かすかに開いた唇の隙間からそれを中に押し込む。


「ニノ?」


不思議そうにこちらを見つめてくるリーダーに、俺は微笑んだ。


「それ、飲ませて?」


「えっ?」


「水も一緒じゃなきゃヤダ」


目でリーダーがもう片方の手に持った水のペットボトルを見ながら言うと、彼は驚いた顔をした。


「ニノ…それって…その…」


「イヤ?」


「違うよ」


俺が聞くと、彼は即座に首を振って否定した。


「ニノと…この前キ…スして…ちゃんと考えて…って言われてるから…その…してもいいのかなって…」


錠剤を口に含んでいるせいか、彼は少し発音しづらそうに、ぽつりぽつりと呟く。

俺はふっとかすかに笑った。


「キスじゃないよ…薬、飲ませてって言ってんの。俺、起き上がんの、つらい…」


「…わかった、ニノ…そのまま、寝てな」


彼は、ペットボトルの水を自分の口内に流し込んだ。口に水と錠剤を含んだまま、リーダーが、俺の首の後ろにそっと腕を入れて、俺の顔を一瞬見る。

俺も目を合わせた瞬間、彼は指で俺の顎をつまんで唇を寄せる。

途端に俺の口内に冷たい水と錠剤が流れ込んできた。