ニノの眉が寄って、困った表情になった。
「な…んで…大野さんの…こと…話すの…」
「だって…兄さんのことでも話してないと…」
俺は言いながらニノの着ている智くんのTシャツをたくし上げていく。
「止まんなくなりそうな気がして…」
俺は親指を自分の口に含んでたっぷりぬ らし、ニノの真っ白な肌の中で色づく実に押し当てた。ゆっくりと指を動かす。
「あっ…翔ちゃ…」
片方の実を押しつぶすと、ニノがぎゅっと眉を寄せて、目を瞑る。彼の耳元から首筋に一気にピンク色が射した。
「っあ…や…翔ちゃん…」
ニノが目を開けて俺を見上げる。潤んでぼうっとなった瞳を見ていたら、腹の底がどうしようもなく熱くなった。
こりゃ、智くんはヤラレるわけだ…
「ニノ、自分の顔、鏡で見てみなさい」
「え…」
「あなた、めちゃくちゃ工口い顔になってる」
「そ…んなことない…」
ニノは目を瞑っていやいやするみたいに首を振って、俺から顔をそむけた。