満ちてゆく② ~藤井 風~ | 手をつなぎ歩き続ける

手をつなぎ歩き続ける

2022年9月14日 夫が旅立ちました

闘病中、戸惑いと怯えと闘いながらも、『夫と手をつないで歩き続けたい』
そんな思いで始めたブログですが、今は自分が支えられています

映画『四月になれば彼女は』の公開と共に

ようやく『満ちてゆく』もフルで聴くことができた

 

期待にたがわず、もっとも藤井風らしく

これまで以上の、明確なメッセージを感じた

映画については、ネタばれもあるので伏せる

曲も良いが、歌詞がしみる

 

 

満ちてゆく  藤井 風

作詞 藤井 風  作曲 藤井 風


走り出した午後も
重ね合う日々も
避けがたく全て終わりが来る

あの日のきらめきも
淡いときめきも
あれもこれもどこか置いてくる
それで良かったと
これで良かったと

健やかに笑い合える日まで

  あなたを恋しいと思えた日々も
  互いに気持ちを重ねるようになり 充足していた日々も
  終わりを告げることは避けられなかった
  色あせることないと思っていたあの出来事も
  あなたを思う このときめきも
  過去のものになってしまった
  思い出は 消されることはないのかな
  今は 涙なくしては思い出せないことも

  笑いながら あの時と同じ気持ちを 呼び起こすことができるのかな 

 

明けてゆく空も暮れてゆく空も
僕らは超えてゆく
変わりゆくものは仕方がないねと
手を放す、軽くなる、満ちてゆく 

満ちてゆく 

  希望に満ちていた日々も 辛かった日々も
  あなたと一緒に超えてきた
  形あるものが変わってしまうのが摂理なら 

  失われていくものに執着せず 受けいれることが必要なのか
  執着から解き放たれ、あるべき姿を受け入れたときに
  永遠に失われることのない何かで満たされていくのだろうか

                 

手にした瞬間に
無くなる喜び
そんなものばかり追いかけては
無駄にしてた"愛"という言葉
今なら本当の意味が分かるのかな
愛される為に
愛すのは悲劇         
カラカラな心にお恵みを

  あなたと一緒にいられただけで幸せだと思っていたはずなのに
  私は あなたに愛されることばかりにとらわれていた
  あなたに愛されようと 必死にもがいた日々は
  ただただ切なくて 寂しくて 苦しく

  いつも助けを求めていた
 

晴れてゆく空も 荒れてゆく空も

僕らは愛でてゆく

何もないけれど すべて差し出すよ

手を放す、軽くなる、満ちてゆく

  良かった時も そうでなかった時も

  今思うと すべてが愛しい日々だった

  今なら そんな日々をもっと大切にできる

  あなたの存在そのものが 私の歓びだから

  愛されることの執着から 解き放たれたら

  きっと もっと満たされるいくのだろう

 

開け放つ胸の光
闇を照らし道を示す
やがて生死を超えて繋がる
共に手を放す、軽くなる、満ちてゆく
  私の中で 少しずつ見えてきた光

  きっとこれは真理なのだろう

  あなたが 違う世界に逝ってしまったことを ずっと嘆いていた
  だけどきっと繋がっている

  あなたも 父も そして私も   

  やがて また繋がる
  私の愛も あなたの愛も 失われることはなく
  私を満たしてくれる

晴れてゆく空も荒れてゆく空も
僕らは愛でてゆく
何もないけれど全て差し出すよ
手を放す、軽くなる、満ちてゆく

  きっとこの先 笑い 苦しみ 泣くだろう
  そして どれもが愛しい日々になる

  あなたとの思い出 あなたの気持ち あなたの考えたこと

  遺してくれたことに あなたがいる 
  愛されることの執着から 自分を解き放し
  あなたを愛していく

  きっと 満たされていく

  きっと