自宅にある、本の整理をした。
今年パートを完全退職した私、まずは仕事用の書籍から手放した。
仕事では、働き方改革とか残業規制とかあのあたりのことに触れていたんだけども、法律関係の本というのはちょっと古くなるとマジで役に立たなくなる。
法律はたびたび変わるから、こんなものを置いていても仕方ないのですぐに捨てた。
難しいのが普通の小説だ。
私は小説を処分するとき、それを再読してから要不要を判断することが多い。
しかし今回はそれをせずに、いきなりまとめて手放した。
すべて吉本ばななさんの本なんだが、私がそれらを買ったのは大体15年前。まだ彼氏だった夫にフラれて、意気消沈していた頃のことだ。
「悲しみにどっぷり浸かるため」という明らかな目的をもって購入したものだった。
今とは心持ちが全然ちがう。もしまた何か悲しいことが起きて読みたくなったら、その時に買い直そう。
今の私にはもう必要なくなったと思い、読まずに処分することにした。
この数冊のためだけに古書店へ行ったのではガソリン代で赤字だし、メルカリでも良い値段では売れそうにない。
そこで、仲良しのママ友に聞いてみた。
「吉本ばななの文庫本いらない?」
そしたら、丸々すべてをあっさり引き取ってくれた。
その際の、彼女のセリフに感動した。
「もし好みじゃないものがあっても、こちらで勝手に処分するってことでOK?」
OK!OK!
話が早い!
私が彼女に声をかけたのは、このママが本好きだからというのはもちろんある。
しかしそれ以上に、受け取ったあとに私へ下手に気を回さず、好きなように処理してくれそうだったというのが何より大きい。
相手に遠慮して貰ったものを捨てられないタイプのママだったら、迷惑をかけてしまうから私もこんな提案はしない。
その後は煮るなり焼くなり好きにして方式の、とにかくスピーディーなやり取りだった。
おかげで我が家の本棚も一気にスッキリした。受け取ってくれたママ友に感謝である。
小説家であり、母であり、女性である吉本ばななが、ときにユーモラスに、ときに辛辣な言葉で綴る「100箇条」。
それマジで言ってるの?みたいなことに遭遇しても、自分の意見を戦わせるなんてことはしない。
「モメるよりメモる」がばななさんの鉄則らしい。(p.88より)
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