
夫と付き合っていたハタチの頃、私は彼から、「リスに似ている」と言われていた。
歯並びが悪くて前歯2本が目立つ口元と、噛み合わせの悪さによる頬の肉付きのせいだったと思う。
ドングリをほおばったリスによく似ていたらしい。
その後私は、80万円をかけて歯列橋正をした。
ガタガタだった歯は完璧な美しさで並び、口元の要らない緊張も取れたのか、頬のふくらみもかなりマシになった。
ドングリをほおばるリスではなくなったわけだ。
しかし今度は、夫からこのように言われた。
「ゆきんこは、カピバラに似てる」
カピバラの特徴と言えば、鼻下のなんともいえない長さである。
対して私の顔面、歯列矯正により歯並びは大変キレイになった。
しかし歯が正しい位置に引っこんだことで、今度は「人中」と呼ばれる鼻下の部分が、間延びしてしまったのだ。
いや、正しく言うと矯正のせいで伸びたのではない。
これまでは悪い歯並びによりごまかせていた、本来の人中の長さが露呈した。
美しくなるためではなく、歯の健康を手に入れるために矯正をしたので、現状特に不満はない。
ただ、リスからヒトになれるかと思いきや、私はリスからカピバラになった、つまり、小型げっ歯類から、大型げっ歯類になった。
80万円もかけたが結局人類にはなれなかった。
この結果こそが歯列矯正であり、美容整形との大きな違いだと思っている。
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