今季の朝ドラをご覧の方はいらっしゃるだろうか。
日本の植物学の父と呼ばれる、植物学者・牧野富太郎氏がモデルとなっている。
 
神木隆之介演じる主人公、作中での名前は「槙野万太郎」。
私はオンタイムで観、園芸趣味の夫は録画して観ている。
 
 
牧野富太郎氏は幼少期に、小学校を退学している。しかしその後、東京大学への出入りを許されるまでになるのだが、そもそも小学校を退学した理由というのが「授業が物足りなかったから」らしい。
このあたりは朝ドラの中でも詳しく描写されている。
 
ドラマの中の万太郎は造り酒屋の跡取りとして生まれ、当主として生きることを強いられていた。
 
しかし植物学を極めたいという自身の気持ちに従い、酒蔵の仕事は従姉妹に任せて、万太郎は家を出た。←イマココ!
 
 
さて、私の実家はちょっと特殊な自営業をしている。
父が18代目で、流れに従えば私が19代目として跡を継ぐはずであった。
 
しかし父は「家」というものに興味がなく、私にも幼い頃より、将来は好きなことをして生きていくようにと事あるごとに言っていた。
私が継がなくても関係者の中で問題とならないように、微妙な調整もしてくれていた。
 
 
家業を継がねばならないというプレッシャーから解放された人生を歩めたことは、とても幸せだったと思う。
 
実家のある地域で一生を過ごさねばならないとか、婿養子に来てくれる人とでなければ結婚はできないとか、そういう全ての諸々から解放されていたおかげで私は、今の夫と結婚し、息子と巡り会うことができた。
 
 
実家の自営業については、何十年後になるか分からないがいつかブログに書きたいと思っている。
逆に言えば、それを書かないままブログを終えてしまうと、私がこのブログを始めた意味の半分くらいを失うような気すらしていて、それくらい私の人生において、「家業」というものの存在は重い。
 
 
 
後を継ぐ必要はないとはいえ、実家自営業の終活をどうするかという意味でまだまだ私の悩みは尽きない。
 
対して朝ドラの万太郎は、当主の座を明け渡した瞬間から全てが自由になったように見えた。
実家の酒蔵を任せられる人が他にいたからだ。
万太郎の代わりに当主になった従姉妹とか、親戚筋とか、従業員とか。
 
 
私は一人っ子で、家業の後処理を任せられる人は他にいない。相談できる相手もいない。
実家の最後については、私自身がどこかのタイミングですべての実務を背負わねばならない。
 
その時はおそらく、夫と息子の生活どころではなかろう。私は自分の実家と、その関係者のことで頭がいっぱいになるはずだ。
 
兄弟がいたからといって両親亡き後を助け合えるとは限らないわけだが、「私ばかりに言わないでよ、子どもは私だけじゃないでしょ」と、たとえ口先だけであっても永久に言えはしないというのがちょっと辛いと思う時がある。
 
 

 

 

 

実家が自営業だろうがなかろうが、世の中の一人っ子の多くは、実家の後始末について大体そういう役目を担う運命なのだが、ここで恐ろしいのは私の息子もまた、一人っ子であるという事実である。
 
父と母が死んだ後は息子よどうか好きにしてくれ、という気持ちではあるのだが、「好きにしてくれ」という丸投げもまた、投げられた方としては重い。
 
かなり突っ込んだところまで、私自身が生きているうちに処理をしておくのが良いだろうと、実家の両親もまだまだ健在なのに私は、自分が死ぬ時のことばかりを既に度々考えている。
 
私や息子に兄弟姉妹がいないことについて、日頃何を思うこともないのだが、私の両親や私自身がいなくなった場合のことを考えるときだけは、その状況を分かち合える誰かが欲しいと感じる。
 
 
 
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