私が主人に「イッヒ リーベ ディッヒ」といくら言ったところで、その意味は通じません。

しかしそのドイツ語を、「I love you」という英語、もしくは「愛している」という日本語で伝えれば、主人もまんざらでは無い顔をするかもしれません。

 

会話というのは「何を言うか」とその内容の前に、大前提として「相手が理解できる言語で話す」ことが大変重要となります。

 

 

海外に住む友人が昔、ワンオペで苦しんでいた私に、「愛を伝える5つの方法」というタイトルの本をくれました。

 

夫婦、友人、親子などの対人関係を好転させるにはどうしたらいいかということが書かれており、よくある啓発本かと思いきや、これはそのような感覚的なものではなく、非常に論理的に、その方法を説いています。

 

 

 

 
私と主人は日本語で会話します。しかし世の中のご夫婦の中には、妻は日本語だが夫は中国語で喋るという人や、妻はロシア語だが夫はフランス語だというように、「異なる言語を持つ相手」と夫婦になった家庭も多くあるでしょう。
 
彼らが意思疎通をする為にまずどうするかといえば、恐らく自分の母国語ではなく「相手の母国語で、相手が理解できる言葉で」会話しようと努力するはずです。
 
私は日本語しか喋れないが彼はまた中国語しか理解できないから、私が中国語を勉強し、彼の言語で会話してあげよう、と大切な人に対してはこのような意識が働くことと思います。
 
 
 
 
「愛を伝える5つの方法」というこの書籍では、普段の会話で使う「言語」が夫婦間で違うことがあるように、「愛を伝える方法(言語)」にも、夫婦間では違いがあるものだと説明しています。
 
愛を伝えるための方法、本書ではそれを「愛の言語」と呼びますが、その種類は具体的に5つあります。
 

①肯定的な言葉:愛情、称賛、感謝を言葉で表現し愛情を示す。

②サービス行為:言葉よりも行動で愛情を示したり受け止めたりする。

③プレゼント:贈り物をすることで愛情を示す。

④クオリティ・タイム:休日一緒に過ごすなと上質な時間で愛情を示す。

⑤身体的なタッチ:手を握る、セックスなどで愛情を示す。

 
愛を伝えるときに最も大切なのは、自分が愛を伝える上でどの言語を使うかではなく、愛を伝えたい「相手が」どの言語を使うのかを見極め、それに合わせてこちらの愛の言語を変えていくことだと、著者は言っています。
 
 
 
たとえば、私の愛の言語が「①肯定的な言葉」だとします。
対して主人の愛の言語が、「③プレゼント」とだったとしましょう。
 
私は「ありがとう、助かるよ」と一言もらえば主人からの愛を充分感じられます。
しかしそんなセリフひとつよこさず、主人がせっせと残業しお金を貯めて、彼自身の愛の言語である「プレゼント」で私に貴金属を贈ってきたら。
 
彼は彼なりに懸命に愛を示したのに、愛の言語が違う私にはその気持ちはこちらにまったく伝わりません。
「そんなもん買う暇があったら一秒でも早く帰って子の面倒を見ろ!」とこのように腹立たしい気持ちになります。
 
そして夫は、こんなに頑張っているのになぜ分かってくれないのだ、となることでしょう。
 
 
 
ここで彼は、「彼の言語」で一方的に喋っていたから失敗したのです。愛を伝えたければ妻の使う愛の言語で、妻が理解できる言語を用いて愛を伝えねばならなかったのです。
 
また逆に妻も、自分がどの言語で喋るかを夫に知っておいてもらう必要がありました。
そこで「察しろ」ではいけません。私はあなたのその言語は使わない、私が使う言語はこれだと、相手に分かりやすく示してあげねばならなかったのです。
 
 
本書には様々な「言語すれ違いパターン」が書かれています。私と主人は人間としてのタイプがまったく違う為、「愛の言語が違う」という表現に非常に納得しました。
 
育ってきた環境が違えば使う言語も違うはずです。相手の愛の言語とは一体どれだろうかと考えてみると、私も主人もそれぞれが違う愛の言語で喋っていて、てんで見当違いの方向で愛を伝え、そして求めていたことが分かりました。
 
 
これは夫婦に限った話ではありません。「身体的なタッチ」を愛の言語とし、たくさん抱っこして欲しいと思っている子どもに対し、「プレゼント」を言語にもつ親がいくらおもちゃを買い与えたところで、子に親の愛は伝わりません。
 
親は、自分の言語ではなく、子の使う「身体的タッチ」という言語を用いて、愛を伝えてあげる必要があるのです。
 
 
英語しか知らない彼に、日本語で「愛しいてる」ではなく、英語で「I loveyou」と伝える努力ができる人なら、愛もまた、サービス行為なのか、プレゼントなのか、身体的タッチなのか、相手の言語がどれかを理解し、それを用いて伝える努力ができるはずです。
 
 
そこの相違に気付かず、誰もかれもが自分勝手に「自分の言語」だけで愛を伝えようとするから、夫婦も、恋人も、「頑張っているのになぜか最近うまくいかない」と空回りする事態となります。
 
 
あなたの大切な人が、どの「愛の言語」を使うのか、あなたは知っていますか。自分の言語で、一方的に愛を伝えていませんか。
 
日本人の夫にドイツ語で愛を伝えても伝わりません。日本人の夫には必ず日本語で、「愛している」と伝えねばなりません。
そして逆に私たちも、自分の言語が何であるかを、夫に分かってもらう努力をしていく必要があるのです。
 

 

 

 

 

 

 

※余談ですが数年前、私はこれを主人にも理解してほしくて、この本を読めとそのまま渡しましたが、ダメでした。

一週間経っても、一か月経っても読まない。

読めよ!私の為にこれくらい読めよ!とあらたな火種が生まれる結果となり、こちらが知ってほしいことを相手に知ってもらうのは、大変難易度が高いことだと知りました。

さてこれは余談ではなく、本題中の本題である気がしますね。

 

 


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