私の体調が悪い時、夫が家事を代わってくれることがあります。
丸一日働いて帰宅した夫がそこからご飯を作り、食べ終わったら片付けをし、子を風呂に入れ、翌日の朝食用に炊飯器もセットしてから寝る。
現在専業主婦の私はこれを(稀に)夫がしてくれる時、彼への「ありがとう」という素直な気持ちと共に、もう一つ別の気持ちも湧いてきます。
それはこんな気持ちです。
「その作業、働きながら私はこれまでもうずっと何年もしてきたんだから、今日くらい当然に夫がやるべきでしょ。」
現在専業主婦の私、ここは素直に夫へ「ありがとう」と言うべきところです。
しかし私は思い出してしまいます。
仕事をして家事をして夜中も引き続き育児をしていても夫から一度も「ありがとう」と言われたことが無かった昔を、思い出してしまうのです。
そして彼にも、「ありがとう」と言いたくなくなります。
仕事で疲れて帰ってからも全ての家事と育児をする、そんなの女には当たり前だ。何で男だというだけで感謝されるんだ。
自分が体調を崩し夫が家事をする度にこういう暗い感情が浮かんでくるので、ただの体調不良が私の場合は心身を傾かせ、ろくなことになりません。
しかし私は必ず言います。
心の中で何を思っていたとしても、「ありがとう」と必ず口にします。そうすると不思議なことに、その瞬間から私は本当に、夫に対して感謝の気持ちだけを持つようになります。
自分の言ったことや書いたことに、自分の気持ちが引っ張られます。
夫婦間の会話もそう、不特定多数へのブログもそう、自分の発したものがすべて自分に返ってくる感覚があります。
折々に感謝の言葉を人に伝えることは私の場合、人のためではなく自分が幸せになるために必要なことだと思っています。
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