私は、結婚前に夫が買ってくれたジェラートピケの部屋着を、もう10年以上着続けています。
ジェラピケのなかでも一番厚手で、ふわふわでもこもこで、いっちゃんあったかいやつ。毎冬、最低気温が10度を切ると登場する、私の大事な防寒具です。
昨夜もそれを着ていたところ、夫に言われました。
「なんかその服、着すぎてタオルになってない?」
そうです、ふわふわでもこもこのはずが、とっくの昔にガサガサのヨレヨレ、使い古された足ふきマットのようになっています。って、知っとるわ、そんなこと、知っとるわ。
夫にそのように返しましたら、「どうして新しいの買わないの?」って重ねて聞かれたんですよ。だから私は答えました。
「去年新しいの買おうとしたら、まだ着れるでしょって、アンタに止められたからやがな。」
「俺がそう言ったならまだ着られるね」と夫には返され、結局今期もジェラピケの買い替えは無しかと思われた、その矢先のことです。
私の二の腕にサボテンのトゲが刺さっていたという話を、覚えておいででしょうか。
私はあのトゲが、お風呂前で服を脱ぎ二の腕が晒されていた時にサボテンから直接刺さったものだと思っていましたが、実はそうではありませんでした。
トゲが最初に触れたのはどうもこのジェラピケの服が先だったようで、ジェラピケの袖に大量についたトゲが、何かしらの理由で私の地肌に刺さっていたようなのです。
あの記事を書いた後に何が起きたかといえば、トゲがあると気付かずに私が着ていたこのジェラピケから様々な場所に、二の腕のみならず、手首や、手のひらや、太ももなどにまでトゲが刺さり大変なことになってしまいました。
痛いと思うと痛いので、私はこれを、最近流行りのニードルパッチだと思うことにしました。極小の針で皮膚を刺激し、たるみを治療するあれ…
しかし申し訳ないことに、私のジェラピケから散ったと思われるトゲが、息子の手のひらにも刺さってしまったのです。
サボテンのトゲというのは厄介です。小さく細く本当に抜きにくい上に、患部が化膿し皮膚科行きという事態もありえます。
ジェラピケを洗濯したところでトゲが綺麗に取れるとも限らず、これは、もう、ジェラピケの買い替え時です。
トゲに苦しむ妻子の様子に恐れをなした夫も、買い替えをあっさり了承しました。次もジェラピケにするか、ジェラピケ風で済ませるかは現在検討中ですが、10年着続けた服の最期をサボテンが決めることになるとは夢にも思いませんでした。
そして私はまた悩みました。
「サボテンが生地に絡んだ衣服、これは資源ごみか可燃ごみか、どちらであろうか」と。
私の地域では、古い服のゴミ出しはこのようになっています。
▶汚れがひどいものや水に濡れたものは可燃ごみ
▶汚れのないものは資源ごみ
サボテンにより汚染されたこのジェラピケは恐らく可燃ごみでしょう。他の布資源に迷惑をかけないよう、ここは素直に、生ゴミとともに普通に捨てるつもりです。サラバ10年越しのジェラピケ。サボテンのトゲと共に旅立ちたまえ。
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